かつてPS2で発売された真女神転生3ノクターン(以下メガテン3)がHDリマスターになって発売されました。
真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER - 公式サイト
PS2の発売当時はまだメガテン自体に馴染みがなかったことやちょっと敷居の高いイメージがあったことなどから手を出していませんでした。しかし、ペルソナ3をプレイしたことで、メガテンシリーズへの扉が開かれて、その後はソウルハッカーズやメガテン4、ストレンジジャーニー、ペルソナ4、ペルソナ5とどんどんアトラスゲーに手を出巣ようになってきました。どれもクセはありますが、面白いのがすごい。
ある程度アトラスゲーを遊んでいると、過去に発売されたソフトにも興味がいきます。PS2で言えば今回のメガテン3や葛葉ライドウシリーズなど...ソフトは探せば売ってるのにプレイ環境がない(実際PS2本体自体は手に入れるのは容易ですが、PS2とTVを繋げるのが面倒というのが大きい)。中古ゲームソフトショップで指をくわえて見るだけでしたが、今回はありがたいことにHDで帰ってきました。メガテン3の場合、事情はよく知りませんがソフト単体でもプレミアになっていたので余計嬉しいことでした。
まだ10時間もプレイしてませんが、そのインプレッション的な感想を書いていきたいと思います。ネタバレはなしの内容です。
いきなり不穏な始まり
ゲーム開始直後に謎の女性の独白からスタートするメガテン3...プレイヤーはゲームの主人公であるキャラクターに名前を設定し、この女性の名前も入力することから始まる。よくわからないままゲームをそのまま進めると、プレイヤーは現代の東京メトロの代々木公園駅に到着している。こんなありふれたところからメガテン3の物語は開幕するのであった...
その後なんやかんやあり、「東京」が死んでしまった世界に放り込まれたプレイヤー。正直何を目的にすればいいのかはあまりきっちりと提示されているわけではないが、「この世界がどうなってるのか?」ってのはめちゃくちゃ興味深いので、とりあえず荒れ果てた荒涼とした世界に一歩踏み出すのだ...
メガテンはペルソナとはやっぱり違うな、と最初の30分くらいで感じる。
グラフィックとか
割とグラフィックは本当にPS2のHD化といった感じで、特別目を見張るようなものではないが「ゲームってこのくらいで十分なんじゃないないの?」という気もしなくもない。ここは議論が起きそうなので、あまり語りたくないのだけど、「グラフィックもゲームの一部」であることは確かなので、グラフィックに凝っている=ゲームとしてレベルが高い、というのも事実だと思う。
イベントシーンで挟まれるムービーは、美麗です。
ゲーム本編とか
大体「今やること」「次やること」が明示されるので、「何すればいいんだっけ?」にはならない。ゲーム中にNPCとの会話や実際に指示されるなどして方向性がわかるので。ただ、システム的に「どこどこへ行くこと」「なになにを手に入れること」というようなクエスト形式で表示されたりすることはないので、ゲームをしばらく放置した後で再プレイとなった場合は混乱するかもしれない。
自分で進む方向性を決めるタイプのRPGではないけど、あまりやらされている感はないな、と思ってプレイしている。いわゆるお使いプレイが少ないせいだろうか?これがドラクエだと「アイテムを取ってきてくれ」とかそんなクエストばかりで、勇者というよりほとんど便利屋じゃねーか、と思ってしまうんだけどメガテン3の場合そういう印象が少ない。
また今回の舞台は東京全体となっているのだけど、東京全体が一つの大きなMAPになっているわけではなく、エリアごとに区切られていて、それらをダンジョンだったり輪転鼓という装置を使って移動するスタイル。なので、東京という都市を知らなくても迷うことはない。ただ、馴染みのあるロケーションがダンジョンや街になってるのを見るのは楽しい。
登場キャラクターも多くない上に、常にそばにいるわけでも会話が頻繁にあるわけでもないので、基本は孤独だ。もちろん仲魔の悪魔たちは大勢いるのだけど、個別に会話するシステムがあるわけでもない。会話は街やダンジョン内にいる精霊的な存在になっている過去の住民たちや悪魔たちがメインなのだけど、イベント単位で会話内容が変わったりするので、話しかけてみるのが楽しい。
会話を楽しむ、というとペルソナシリーズが浮かぶけど、ペルソナとは完全に違う方向性だということははっきりしている。
バトルなど
最初はお供に連れて行ける悪魔たちもそんなに多くはないが、シナリオが進むにつれてだんだん増えていく。今回のメガテン3では、悪魔は成長しそれぞれ個性を伸ばしていくシステムになっている。発売後しばらく実装されていなかったが、Ver 1.02から悪魔合体の時に、自由にスキルの入れ替えができるようになってものすごく便利になった。
これが実装されるまで、任意の希望するスキルが悪魔に継承されるまで何度も何度も合体を繰り返したプレイヤーも多かったのではないだろうか。
バトルもオート設定の時にテンポアップされ、ただでさえ快適なバトルがさらに快適になったのですごくプレイ環境がいいです。とりあえずほどほどの悪魔レベルやスキル設定でも今のところ(多分中盤〜終盤にかかってる)何度やっても勝てないボスとかはいないです。力押し一辺倒、というわけでもないですけど「この悪魔で、このスキル持ちじゃないとクリアできない」というような難易度ではないのでRPG初心者でもプレイできます。
終わりに
前からずっとプレイしてみたかったメガテン3。いざプレイしてみると本当に面白くて最高のゲームです。悪魔たちの3Dデザインも凝っていてかっこいいし、登場キャラクターたちの不穏なキャラクター性も唯一無二といった感じでとてもクールです。当然PS2のゲームが元になっているので、グラフィック部分は特別目を見張るようなことはありませんが、「PS2時代のゲームなのに、こんなに綺麗なの?」と驚く部分の方が多いです。
見慣れた街が崩壊している姿を見るのはSF好きとしてはたまらないものがありますし、ダンジョンは広い上にギミックが凝ってるので歯応えがあります。
日本のRPGが至高、という時代からずいぶん経ってしまい、最近は海外性のRPGが逆に主流になってきましたが、こんな時代にあってもアトラスの作るRPGにハズレなし!というのを改めて実感できました。
ちなみに私はPS4版を買いましたが、PSVitaを持っていると離れたところでもリモートプレイが出来て非常に快適です。