底辺過ぎてちょっとビビる

26歳からIT業界にいるエンジニアが、まったく成長できてないことを確認するブログ。備忘録的に使いたいとも考えています。

【雑記】ドラゴンクエストはなぜ面白いのか

 

いきなり余談

先日、2020年5月24日にメタルマックスゼノリボーンの発売前にyoutubeニコニコ動画トークイベントが行われたので視聴した。ニコ動のプレミアム会員の方はタイムシフトで視聴することが可能なので、未視聴の方はぜひ!

 

ニコ生のタイムシフトページ

 

そこでスタッフの友野ディレクター(以下友野D)がゲームシステムや世界観とか熱く語るのを聞くと、ゲーム作り上げることは本当に命を削るような作業なのでは?と感じた。

 

ドラクエって

そこでふと思ったのが、「ドラクエってなんか堀井雄二がゲームシステムとか熱弁することってあったっけ?」ということ。自分が見てないだけなのかもしれないですけど、新作発表会の場とかで「ここが新しいシステムです!」とか「今までのドラクエとこんな違いがありますよ!」というようなPRって特に聞いたことがない気がする。

 

どちらかというと「キャラクターは〜」「映像が〜」というような表面上の話に終始するような感じ。当然シナリオについてはネタバレになってしまうので話せないことが多いとは思うけど、ストーリーが過去作と同じなわけないのでそれは聞いてもしょうがない部分だし...

 

つまり新作のドラクエには過去のドラクエにない新しい要素を誰も期待してないってことなのだろうか?

 

ドラクエは変わりばえしない?

おそらくそれは全く違って、シリーズごとに新しいゲームシステムをドラクエは導入してきている。

 

  • 2ではパーティという概念を初めて導入した
  • 3では職業・転職というシステムを導入した
  • 4では章立てというシナリオ構成とパーティキャラの人格付け
  • 5では敵モンスターを仲間にできるシステムを導入した
  • 6は3の延長のような感じ
  • 7は斬新なCGムービーでファンを驚かせた
  • 8は完全3Dグラフィックへの移行に伴い、擬似オープンワールドのようなフィールドで新境地を開拓
  • 9は携帯機ということを活かした通信での地図の受け渡し(最初の方でプレイやめちゃいました)システム導入
  • 10はオンラインマルチプレイに対応(未プレイ)
  • 11は8の延長のような感じだが、ドラクエ6ライクなドット絵主体のバージョンと最新グラフィックバージョンの2バージョンで遊べる

 

ドラクエ2から最新作11まで少なからずRPGとしてスタンダードになりそうなゲームシステムを導入している。他のRPGですでに導入されていたものを参考にしているケースもあるのかもしれないが(モンスターを仲間するシステム、というのはメガテンが最初ぽい)、ゲームとしてうまくシステムに組み込んでプレイヤーを楽しませる要素になっていると思う。

 

見直してみれば非常にシンプルなことばかりで、あまり複雑な要素は入れないようにしている感じもする。このあたりが堀井雄二のゲーム作りなのだろうか?

 

 ゲームデザインドラクエ1ですでに完成されていた

有名な話だけど、ドラクエは1の時点でかなりゲームデザインとして完成されていたと言われている。

 

参考

ドラゴンクエストはなぜ面白いのか ―最高傑作から学ぶゲームデザイン技術― 

ドラゴンクエストを進めるにあたってプレイヤーが知っておくべき情報は、クリア条件である竜王をたおす」ということだけなので、このほんの数秒の説明だけで、プレイヤーはゲームの目的を理解し、その目的に向かって大陸を冒険することになります。 

 

電源を入れてカセットを挿し、オープニングが始まってすぐにプレイヤーは「何をするべきなのか」という目的が提示される。そして王様の部屋の中でプレイに関しての基本操作を自然に身に付けるという仕組み。

 

ドラクエ1はアクションを5つ覚えればゲームをクリアできます。

「宝箱を開ける」

「人に話しかけて情報を得る」

「かぎで扉を開ける」

「どうぐを使う(装備する)」

「階段から次のフロアに移動する」

これですべてです。

そして、これらのアクションはすべて、ゲーム開始直後の王の間でマスターできます。

 

最近のゲームはチュートリアルとしてゲーム内ゲームというような感じで、操作を覚えるための場が設けられていることがあるがドラクエ1ではプレイ中でそれをさせる。FCとPS4では出来ることの幅が違いすぎるので、一概に言えることではないがどちらがより自然か?という意味ではやはりドラクエ1に軍配が上がると思う。

 

この「最初の段階でプレイヤーに出来ること全てを身につけさせる」というのはドラクエの前にすでにスーパーマリオブラザーズでやっている。面白いゲームや後々までシリーズが続くゲームというのは「意味のあるゲームデザイン」がされているのだな、と改めて思う。

 

じゃあ最新作ではどうなんだ?という話だけど、ゲームデザインとしては割と特に尖ったところもないし、本当に8の延長っていう感じ。キャラクターやシナリオの好き嫌いはプレイヤーによってあるだろうけど(個人的には好き)、序盤から中盤にかけては相変わらず世界を救う使命を持った勇者(追われる身なので身分は明かせない)が、本来の自分を取り戻す旅をしながら街の人の困りごとを便利屋のように解決して回る、というのがほぼメインストーリーとなっていて、中盤で世界を滅ぼそうとする魔王という存在が提示されてやっと魔王を倒すことが主目的になる。

 

このあたりの大まかなストーリー展開は最新ゲーム機だから実現できることではないし、例えファミコンのゲームであっても実現可能なことだ。何ら特別なことはない。ではなぜそれでもドラクエは面白いゲームたり得るのだろうか?

 

すでに完成されたゲームだから面白い

ドラクエは4までの段階で、職業システムと転職システム、パーティキャラクターの個性化に成功していて、以降のシリーズにおいてはほぼそれらのバージョンアップとグラフィックの向上のみでゲームとして完成されていると思っている。

 

すでに完成されたゲームデザインになっているので、ドラクエの基本デザインさえ外さなければ、プレーヤーはたとえ目新しいゲームシステムがなくても(むしろない方が)安心して楽しめる、というわけだと思う。

 

おそらく次回作12でも11の延長のようなゲームが発売されるのではないだろうか。11ではほぼ今までのシリーズの集大成のようなエンディング(11のEDから3へ繋がるような展開を見せた。3はドラクエシリーズにおけるロト三部作の起点になる話)だったので、どうなるのか楽しみではある。

 

個人的なドラクエに対する不満

6以降の主人公キャラクターのデザインは気になる。ドラクエにおける不文律として「主人公=プレイヤー」というのがあって、そのためにキャラクター性も失ってしまっている気がしてならない。特に、6・8・11はややもすればモブキャラクターと言えるのではないかというくらい個性がない(6はかろうじて青髪なので若干目立つ感じではある。また9はプレーヤー自身がキャラクターデザインを設定できるため除外)。

 

これについては堀井雄二鳥山明すぎやまこういち対談鳥山明自身が「主人公のキャラクラーデザインはもうすでにパターンが尽きている」と語っている。

 

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堀井雄二が「主人公はプレイヤーなので個性は出せない」と言っている

 

この対談でも言っているが、脇役のキャラクターはどんどん個性を発揮していて魅力的になっているのに比べて主人公はどんどん影が薄くなっているのが気になる。以前このブログ内でもエントリーした記事で語ったが、「ドラクエはいつまで主人公=プレイヤー」を続けるつもりなのだろう・・・。

 

 

 

 

 

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