底辺過ぎてちょっとビビる

26歳からIT業界にいるエンジニアが、まったく成長できてないことを確認するブログ。備忘録的に使いたいとも考えています。

【ゲーム感想】FinalFantasy15(FF15)をプレイしました

ゲオでゲームソフトのセールがあったので、興味はあったもののプレイしてなかったFF15を買いました!とはいえまだFF15が発売される前に、

というエントリー内でボロクソに言ったゲームだったので、期待半分という感じで始めてます(偉そうな言い方だなおい...)。ちなみにプレイ前に他の人のレビューは見ないようにしていました。他人の感想に流されてプレイするのも失礼だと思ったので...

 

で、やっとこクリアしました。ネタバレなしに語れないため、今回ネタバレありです。ご注意ください。

 

 

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クリア後改めて見直すと感慨深いロゴ

 

FFというゲームで重要な位置を占める、バトルについて

ゲームを起動すると、いきなりゲームを進めることもできるが今回のFF15アクションRPGということで、アクション操作に関するチュートリアルをすることを勧められる。正直アクションは得意ではないので、チュートリアルを行って操作の感覚に慣れる。今作の主人公ノクティスは武器を最大4つまで装備することができて、それぞれの武器(魔法も含めて)切り替えながらバトルをする。また、バトルフィールド内に武器を投げつけて瞬間移動をするという、平面だけでなく空間を利用した戦いを行えることも特徴。瞬間移動した先ではHPやMPを回復することができて、体制を整えたりする場にもなる。

 

飛び道具は銃があるが、基本的にダメージが低いので装備せず、ありきたりだが片手剣などをメインに装備して戦うと結局殴り合いみたいな感じになる。魔法を使うと大ダメージを与えることができるが魔法の効果範囲に味方がいた場合、敵モンスターだけでなく味方にも被害が出る仕様なので使うタイミングが難しいが、めんどくさいのでガンガン魔法を使ってしまう。味方だけならまだしも何故か?自分にも被害が出てしまう。

 

魔法を投げる(今作では魔法はボールのようなものを投げつけると発動する)タイミングで、効果範囲が視認出来ればいいが、出来ないのがちょっとな~と思った。

 

過去のFFでは雑魚だったモンスターが結構強い。プリンとかゴブリンとかが強い。ある程度レベル差があれば勝てるけど、レベル差がない場合やモンスターのほうがレベルが高い場合の消耗がすごい。モンスターが強い、というよりモンスターのHPが尋常じゃないくらいあるので倒すのに苦労する。

 

フィールドを歩いていると、敵国である帝国の飛空艇が上空からやってきて兵隊を降ろしてくる。帝国の兵隊それぞれはそこまで強いわけでもないが、一個小隊(大体8人)くらいの集団と戦うことになるので非常にめんどくさい!これが単独のバトルであればまだいいが、他のモンスターと戦ってるときに乱入されるとそれまでバトルで消耗してるのに、帝国兵も合わせて倒さないとパーティが全滅することもあるので厄介だった。

 

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ワラワラやってきて非常にうっとおしい帝国兵ども

ただし、バトルフィールド(円形の場)から脱出すればバトル自体は回避出来るので、どうしても嫌なら逃げればよい。

 

今のところ、自分のプレイが拙いというのもあるけどボカボカと殴り合いになることが多くて、バトル自体に爽快感はあまりない。一回のバトルごとに「はーっはーっ、やっと勝った!あぶないあぶない...」って感じで積極的にバトルを楽しめてない。剣で切りつけて、魔法を投げつけて、回復アイテム使って、なんとなく勝てた、という感じ。本当の雑魚モンスター相手ならそこまで疲弊することもないが、それでもモンスターのHPが多いのでサクッと勝てたというのがあまりない。

 

回復アイテムを大量投入すればなんとかなるが、それもなんか不格好なのと生来の貧乏性であまりアイテムをガンガン消費出来ない。

 

サブクエスト(モブハント)について

今作のメインストーリーとは別に、訪れるスポットで受注できるサブクエストは非常に多く用意されている。正直うんざりするほど多いが、受注は任意なのでやってられないなと思ったら受注せずに進めることも可能。

 

可能なのだけど、FF15を目一杯楽しもうと思ったらサブクエストとはいえ全部受注したくなる。したくなるが、本当にめんどくさい。めんどくさいが、今作ではギルを手に入れることが可能なシーンというのはほとんどサブクエストをクリアしたときにもらえる報奨金なので、金欠の場合受注せざるを得ない。

 

街道沿いにある休憩スポットのダイナーの店主がサブクエの依頼主であることがほぼなのだけど、提示されるサブクエの無味乾燥っぷりがモチベーションを下げる。大概、モンスター退治をすることになるのだけど、退治のための理由が書かれていないことが大半なので、本当におつかいという感じ。

 

  • 指定のモンスターを退治する依頼
  • 指定のアイテムを拾ってくる依頼
  • 届け物の依頼
  • 街中やフィールド中のある場所の調査依頼

 

だいたい上記4パターンなのだけど、ほぼモンスター退治。このモンスター退治もいつでも可能というわけでもなく、「日中帯のみ」「夜間帯のみ」「雨が降ってる場合のみ」といった感じで時間やフィールド状況の条件が重なることがあり、サクサク進めることが難しい。特に夜間帯の場合、フィールドが真っ暗で見にくいということや夜間のみ出現するシガイと呼ばれる凶悪モンスターの出現もあり、困難な依頼になることも多い。その割に報酬はたいしたことなかったりする。

 

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モンスター退治の依頼(なぜ退治する必要があるのか、は特に明言されない)

フィールドがとても広いので、なるべく効率的にサブクエを消化したいが、上記のような要因があり思ったとおりに進めることもできにくいし、依頼を達成したあとで、再度依頼主から別の依頼を頼まれたり(今度は別の場所でまた別の何かをする必要がある)、一つずつのエリアでサブクエを消化したいのになかなか終わらなくてイライラしてしまう。完璧型の性格の人は発狂するのでは?

 

依頼もただ受けるだけでなく、「報酬のアップを交渉する」とか出来れば良かったと思う。目的があって旅を続けてるのに、なんで手間が非常にかかる依頼を「またか...しょうがないな」的な軽い感じで受けてるのかわけが分からなかった。

 

最近のRPGにほぼ必ず存在する「サブクエスト」については、取ってつけたようなものが少なくなってきていただけに、FFではもっとやりがいのあるような形で設定してほしかった。サブクエスト専門のデザイナーを設置というのも必要なのでは?

 

キャラクターについて

 冒頭ノクティスらは王様から結婚式のために、花嫁がいる場所へ旅行がてら向かうように言われる。プレイヤーとしては、登場する人物全てに対して知識がないので、関係性も不明だがとりあえず物語がスタートしたので、ゲームを開始する。

 

このノクティス含めた4人の関係性は一体なんなのか?幼馴染なのか、ボディガードなのか?4人の会話っぷりのラフさからだと幼馴染なのかな?と思ったが、グラディオスとイグニスはボディガード的な存在で、プロンプトは幼馴染だというのが道すがらわかってくる。一国の王子とその従者であるわりにめちゃくちゃラフな関係性を築いているのだけど、なんでこんなにラフな関係性なのかがゲームを進めていてもあまりはっきりしない。

 

  • ノクティス:王子だが、その自覚が薄い。フィールド上では愚痴が多い。
  • イグニス:従者で切れ者。参謀とか呼ばれている。クールな料理好き。
  • グラディオス:従者で兄貴分っぽい。王を守る盾という一族。
  • プロンプト:王族関係でなく、一般国民出身のただの幼馴染。自撮りの表情がキモい。

 

(プロンプト以外は)友達でもないが、かと言って主と家来というようなドライな関係でもない。フィールドの移動中では軽口を叩きあい、同じ安モーテルに泊まり、キャンプではイグニスお手製の料理を食べ、釣りをしたりする。ちょっとした男子高校生の友人たちであてのない小旅行を楽しんでいるような感覚。眺めていて微笑ましい部分もあるが、なんで彼らはこんなに現代日本の若者っぽさが強いのだろう、という感覚も同時にある。

 

文化文明も全く違う世界の王族関係者の若者の雰囲気がいかにも、日本の若者っぽいのは違和感を覚える。現代の世界を舞台にした作品ならまだわかる。キャラクター性がアニメっぽすぎるというか、ラノベっぽいというか...。今更公式サイトでノクティスの紹介ページを見たけど、年齢20歳だと知ってビックリした。てっきり16歳くらいかと思ってた。大人っぽいイグニスが22歳?嘘でしょ!

 

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16歳で結婚は早いなぁと思ってたけども

年齢の割に精神年齢が低すぎるように感じるのは気のせいだろうか??ルシス王家の王族教育ってどういう自由さなのかな。終盤にいきなり10年も時間が経過したあとで大人っぽい精悍な顔つきになるが中身はそのままだったのでちょっと不思議な感じがした。 

 

 

グラフィックについて

正直現時点でゲームとして最高峰のグラフィックなのではないだろうか。フィールドだけでなく訪れるスポットで非常に細かいデザインがなされている。通過するだけの通路や外観だけの建物など一見力を入れるのは無駄と思われるようなものや各種オブジェクトの類まで細かく丁寧に描写されていて、グラフィックは正直舌を巻いた。特に美しい水都オルティシエは、ゴンドラで移動中に見える景色にはため息が出た。

 

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どのくらい手間がかかっているのか想像もつかないが、ものすごく美しい

新たなロケーションに到着するたびに、旅行している!というのを強く感じた。街が活き活きとしてたからだ。プロンプトがたびたび「戦闘がないってほんとうに気兼ねがなくて最高」的なセリフを言うが、まさにそんな感じで、これがFFじゃなかったらこの世界に住みたくなるくらいだった。

 

レストランにおかれたテーブルと椅子の配置とか、花壇の花々とか、看板やポスター、ショップでの商品棚、部屋の小物類、窓のデザイン、壁のデザイン、排水管など現実に人々が生活していたらこんな感じになっていただろうと思われる部分のデザイン設計がすごかった。このゲームでやれることは徹底的にやって世界を創り上げようというスタッフの熱意というか意気込みというかを感じた。ドラクエにありそうな、コピペ感がまったくない(最新作のドラクエ12はフィールドや建物の装飾含めて非常に凝っていたので過去作のイメージ)。

 

日本で生活していると、個性も何もないコンクリートに囲まれているのでFalloutやHorizon zero dawnのような文明が崩壊してるRPGをプレイしていると、崩壊された世界ならではゴチャゴチャ感とかも非常に魅力的に感じるのだけど、FF15のような美しい現代文明の街をゲーム内で楽しめるのも非常に良いなぁと思った。

 

王家の車であるレガリアもデザインなど非常にラグジュアリーで良かったが、カラーの変更とかステッカーとかあまり熱中できなかった。これはリガリアでの移動自体があまりおもしくなかったことが要因だろうか?



 ストーリーと世界観について

FF15はストーリーの目的が大きく3つの段階を踏んでいて、

  • 結婚式のために旅をする→帝国への復讐→アーデンの世界破滅の野望を止める

当初の結婚式のための旅は冒頭すぐに帝国への復讐に切り替わる。結婚式のために目的地に向かっていた道中でいきなり祖国で戦闘になり、父親が死ぬ。ここでプレーヤーは「そうか~」くらいの感想しかわかない。ノクティスと国王のつながりが親子である、ということしか情報がないからだ。

 

停戦協定を結ぶところで帝国が裏切って国王が殺されるのだけど、戦争になるかと思えばそうならずに遊撃的に将軍が情報集めなどをしつつ、一国の王子がその解決のために動き出すというよくわからない展開。

 

帝国が強大な国、というのはわかるがなぜルシス王国は軍事行動に出なかったのか?のちのちストーリー終盤にノクティス一行がルシスに帰ったときに見られるルシスの街は現代日本の新宿とほぼ同じようなビルが立ち並ぶ非常に現代的な都市だった。つまりそれだけの文明があれば帝国(機動兵器を擁する超機械文明)と戦争出来るくらいなんじゃないか?と思えるけどそのへんの説明はなかったように思う。将軍がいるくらいなので、軍隊はあると思うけど一般的な兵士は全く見かけなかったのでないのかもしれない。

 

特殊部隊的のような小規模な武装組織がいるだけ、というだけであればそれまでよく他国からの侵略がなかったものだな、と思わずにいられないが、たしか魔法障壁という絶対防御が存在していたらしいのでそれでなんとかなっていたのだろうか。

 

物語序盤でその魔法障壁を構築していた王様が死んでしまったのだけど、魔法障壁というのがどれくらい重要なものだったのか、そのへんの説明とか状況を具体的にプレーヤーに共有してほしかった。それがないから王様が「殺されました」ということにしかなってない。FF15ではスタッフの頭の中にはしっかり構築されているような情報などが物語上プレーヤーに提示されていなすぎて、説明不足感が強かった。チャプターの合間にテキストで説明されるが、ゲーム中で提示するのは難しかったのだろうか。

 

グラディオスの突然の離脱とイグニスの目の怪我についても、プレーヤーからすれば急に不都合を押し付けられただけのようで、納得が難しい。グラディオスの離脱については、DLCで詳細が語られるようだがイグニスの盲目化については一体何だったのか。

 

一国の王としての精神的な成長を促す、ということを見せるための設定だったのかもしれないが、フィールドやダンジョンを自由にダッシュできなくなるというゲームプレイが億劫になるような設定は止めてほしかった。ただまぁ国王が死んでしまい、代わりの父性という意味でグラディオスから叱咤されるというのはわからなくもない。王とその従者という関係性を超えて友情とかを育む場面は他になかったからねじ込んだような気もしなくもない。

 

 チャプター13以降の駆け足感、特にノクティスがクリスタルに飲み込まれたあとの10年はなにがあったのかよくわからなかった。プレーヤーとノクティスからすれば一瞬の出来事だったけれど、他のメンバーからするととても長い長い10年だったのではないのかと思うのだけど。その割に再会したときもなんだか妙にあっさりしていて(彼らの関係性からすればあれくらいドライなのが逆に適していた?)、感動の再会を期待した自分はちょっと拍子抜けしました。

 

アーデンを倒したあと、ノクティスも後を追うように歴代王から儀式として剣を身に受けて命を落としたのまではわかったんですが、その後異空間で再度アーデンと対峙してまたアーデンを消滅させていたのが何をしていたのかよくわからなかった。納得したように死んだアーデンがなぜ異空間でシガイ化してたのだろう。自分は終盤の怒涛のように巻き起こる展開にちょっとついていけませんでした。

 

クリアしてみての感想

いろいろ書いてしまったけれど、このFF15に関して「クソゲー」という評価にはならない。個々の細部に目を配れば、「ここがだめ」「ここがおかしい」という点は少なからず出てくる。しかし、トータルで評価したときには良いゲームだった、という感想になった。

 

ハッピーエンドではなかったかもしれないが、バッドエンドではない物語。世界にとってはグッドエンドで終わった物語。仲間たちからすればサッドエンドという。(ネタバレになるが)ノクティスは、世界から闇を払うために自己犠牲しなければならなかった。それが王の役割だったから。役割とはいえ非常に重たい重責を背負わせてしまったねという。

 

物語の最終盤に、故郷の街中にあるベッドルームで最後の休息を取るときに、

  • 「こうやって皆で泊まったな」 
  • 「時間を気にせず自由気ままだったな」

と、グラディオスらが話している場面があった。すごくセンチメンタルなセリフで、初めて彼らを愛おしく感じてしまった。それとラストバトル直前にノクティスが写真を持っていきたいと言い出す場面。それまで、無駄だと思えた写真の数々を改めて見直すと皆笑顔で楽しそうで、こんなに仲のいい彼らだけれどここから先はどうあっても永遠の別れになってしまうんだな、と切なくてしょうがなかった。あまり好きじゃないと思ってた彼ら(特にノクティス)を結構好きになってたんだなと気付かされたシーンだった。

 

ノクティスに関しては、プレーヤーとその時その時の感情共有が出来なったこととはあったけれども、不幸なことが立て続けに起こっていて正直FF屈指の悲劇的主人公だったのではないだろうか。母親は早くに亡くし、父親は国同士の争いで殺され、相思相愛の相手とは12年も会えず、会えたと思ったら彼女の死の場面で再会を果たすのみで、故郷は蹂躙され跡形もなく、最後は自分自身も星の未来のために犠牲にならざるを得ないという。

 

 エンディング後に明かされる、最後のキャンプでの会話は最終決戦の前に明かしてほしかった。最後の最後で、避けられない仲間たちとの別れの辛さをノクティスが不器用に吐露する場面。ここでもイグニスたちはあっさり言葉を返すが、もっとウェットなリアクションになっていても良かったようにも感じる。とはいえイフリートとの戦闘でノクティスについた火を必死で払い守る3人がいたので、行動でしっかり現れていたと思うべきか。

 

プレイする前、プレイ中はなんとも評価しがたいストーリーだったけど、最後の最後でプレイしてよかったと思えるゲームだった。エンディングのstand by meであんなに泣かされるとは思いもしなかった。