底辺過ぎてちょっとビビる

26歳からIT業界にいるエンジニアが、まったく成長できてないことを確認するブログ。備忘録的に使いたいとも考えています。

【ゲーム感想】メタルマックスゼノ(MetalMaxXENO)をプレイしました

2018年4月19日(イイクルマの日)に発売されたメタルマックスゼノ(以下ゼノ)をプレイしました。まだ1周目で15時間程度のプレイ時間です。2周目からが本番だと言われているのでファースト・インプレッションということで感想をつづっていきたいと思います。

 

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従来のメタルマックスシリーズとはだいぶ違う

メタルマックスシリーズといえば、ちょっと未来の時代に「人工知能ノア」が人類に反乱を起こし世界中に核ミサイルがばらまかれ、世界が核の炎に包まれてしまいそれまで繁栄していた人類文明は一瞬で消え去った....という単純に言うと北斗の拳の世界というかマッドマックスの世界のような荒廃しきった世界観というのがある。

 

荒廃しきった世界だけど、なんとか生き残った人類がしぶとく生きている...「やっぱり人類はゴキブリより強いなぁ」...という感じなのだけど、今回のゼノのノアは徹底して容赦がなく、生き残った人類を根絶やしにするために自分の眷属であるSoNsと呼ばれるモンスターを各地に派遣してせっかくギリギリで生きてた人々の街や集落を破壊しまくっている。

 

なので街や村、集落といった「人々が生きている場所」というようなモノは一切存在しない世界がゼノの世界。唯一あるのは東京のノアへの反攻作戦のための科学の城である「アイアンベース」と呼ばれる秘密基地だけ。そこにいるのはメカニックのジジイとマッチョなオカマと生殖能力のない女性型アンドロイドだけという、濃いメンツ。なにもしなければこのまま人類世界は滅びるな~という物語は、主人公であるタリスがアイアンベースにたどり着くところから始まる。

 

街がないので、寄り道がない?

街がないということは、今までの街ごとに存在していたハンターオフィスがない。ハンターオフィスがないので過去のメタルマックスシリーズでいうと、MM3・MM4・MM2Rのハンターオフィスで依頼を受けることが出来たサブクエストが存在しない。生きている人類がいないので依頼もないのは当たり前である。そのかわり、「生き残ってる人類がいないか探すミッション」や「ノアに対抗するための技術を探すミッション」などが本筋として存在している。ファミコン版MM1やSFC版MM2などではサブクエストなくても面白かったので本筋がしっかりあればいいと思ってしまうが、「寄り道がない一本道しかない」と感じるかは人それぞれかな...という印象。

 

どちらかといえば個人的には、戦車を強くすることに快感を覚えるのではなくて、街ごとに存在する街の住民たちとの会話とかそこからわかってくる世界の感じに愉しさを感じてたので、ゼノの「街が一つも残ってない」のは正直寂しい。

 

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訪れるロケーションには東京ビックサイトもある

 

上の写真は、色々なイベントで目にする東京ビックサイトに訪れる瞬間を写したものですが、こういうロケーションの類はめちゃくちゃあって、東京駅とか六本木ヒルズとか探索したら楽しそうなのがたくさんあるけど、いずれも入ることが出来ない。無名のロケーションも破壊されたビルとか。過去のメタルマックスシリーズではこういう場所に人々がこっそり生活していて、会話する楽しみとかあったけれども。ノボトケとかね。

 

なぜこういうロケーション内部に入ることが出来ないかを単純に考えると、ゲーム制作費の予算の関係だろうと思う。予算の関係で、ロケーション内部まで作り込みが出来なかった、というのは想像に難くない。ゼノがアホほど売れて制作予算がついたら多分こういうロケーションにだって入れるメタルマックスで遊べるはず!

 

戦闘は楽しいし、戦闘に入るまでも爽快

 戦車を改造して、武器をたくさん強くして(アホくさい表現)戦闘でモンスターをバキバキに出来るのは爽快で、もともとメタルマックスシリーズでも戦闘は爽快だったけど、3Dになって戦車が立体的になってよけいリアルでカッコイイ。今回、装甲タイルの存在がなくなり、各種弾薬もアイアンベースに帰還することで無料で補充されるので戦闘でいくら砲弾一発の値段が張るSEを連発しても財布が痛むことはない。なので戦闘では主砲もSEも撃ちまくりでも問題ないのだけど、敵モンスターもなかなか歯ごたえがあって結構手強い。なによりびびったのがいもバルカンがアホみたいな攻撃力もってたこと。MM1でいえばレーザーミミズみたいな怖さといえば往年のハンターたちには伝わるだろうか。

 

また戦闘に入る前にシンボルエンカウントのモンスター(WANTEDも同様)に対して砲撃をかますことが出来る。このとき進行方向とは真逆にいても砲塔をくるっと回して砲撃するアクションをとるのがなんか戦車っぽいリアリティがあってとても良い。なおかつこの戦闘前の砲撃でモンスターを倒すことが出来ると経験値が2倍もらえるのもオトクで良い。

 

フィールドは広い

東京23区がモデルになってるとはいえ、そんなに広くないかな~と思ったけど戦車がけっこうノロノロ走るので世界を広く感じる。疑似オープンワールドって感じだろうか?行けるかどうかわからないけど、急に巨大な穴が空いててその中にビルがあったりするのを見かけると「あ~ここもノアの軍団に砲撃でやられちゃったんだな~」とかいろいろ想像できて楽しい。出来れば骨でもいいから死体がそこら中に転がってると、悲惨な感じが目に見えて良かったかもしれない。

 

フィールドも良かったけど、昼間~夜間の空の景色も綺麗でけっこう見飽きない。たまに「あ、ここで本当は簡易的なお店開いてたトレーダーがいたんだろうか」って感じの幌とドラム缶だけ存在してるような場所があって切なくなる。単純な砂漠だったり、荒廃した街中だったりするのだけど、高低差があるので戦車の挙動とか面白かったりする。

 

ダンジョン(リメインズ)は見飽きる

ロケーションの近くに存在するリメインズと呼ばれる遺物探索。一番最初のリメインズ探索では、「なるほどこういうところに隠れて反攻作戦を取ってたりしてたんだな」と感慨深かったけど、さすがに全部同じような風景が続くと「おいおい」となる。

 

特に内部でやることといえば宝箱の探索(MAPに宝箱がどこにあるか示されてる)のみになるので、非常に作業的。言いたくないけど、FALLOUTみたいにそこらへんにPCが転がってて内部文書とか住民の書き残しとかあるとよかった。ゼノの場合、謎の通信機器?がちょこっと置いてあってそこにアクセスすると文章を読めるというよくわからない感じだったので。それとオブジェクトのたぐいは色々あるのに調べてもとくになにもないのは寂しかった。図書館では張り紙たくさんあって色々書いてあって面白かっただけに。

 

ロケーションのところでも愚痴ってしまったけど、全体的に細かい部分で簡略化されすぎてるところがある。でも、メタルマックス4のように「売れるかどうか見当もつかない、多分あまり爆発的ヒットは望めないゲーム」にそこまで予算つけられないですよね。切ない。

 

住民がいないので今までにないくらいキャラクターに個性がついてる

生きてる人が本当にいないので、必然的にアイアンベースに集まるキャラクターたちの個性が際立つような感じなんだけど、個人的にはダヌンツィオとポMが癒やしです。特にダヌンティオはアイアンベースのビッグママ的な役割でなにかあったときにフォローしてくれるキャラクターなのでとてもいいです。ポMはアンドロイドなので基本無表情だけど、中原中也の詩を楽しんだり旅のナビゲートをしてくれるので好きです。ナイスなお尻をしてますが、残念ながら生殖活動には適正がありません。

 

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クールビューティなポM

MM3で登場したヌッカの酒場のヌッカはほんとうになんでオカマなのかよくわからなかったので特に好き嫌いもない感じでしたが、ダヌンティオは他のキャラクターたちがやいやいうるさいので特に物静かでよいです。それとヨッキイのアホさ(ショックシーンでうずくまる体勢になるの笑ってしまう)、トニのかわいそうさ(人類最後の処女なので重圧が半端ない)、マリアのおっぱいの大きさ、ディランの悪人さ(でもかっこいい)、イティカのかわいさといろいろありますがみんな結構楽しいです。ジンゴロウもいましたね。忘れてました。

 

過去のメタルマックスシリーズでは(4以外)、仲間になる瞬間まではそれらしいイベントはあるものの仲間になった途端にモブ化して空気になってしまうパーティメンバーと会話出来る愉しさが出来たので個人的には良かったです。

 

全体的な感想

メタルマックスゼノはXENO(異種)という単語が意味するように従来のメタルマックスシリーズとはゲーム的に異なるメタルマックスになってます。メガテンシリーズにおけるペルソナと言えるかもしれない。さらに言えばペルソナ3からのペルソナシリーズの変化というか。ペルソナ3から一つの街を拠点としてそこからダンジョンに移動するシステムになり、街と街を探索するようなゲームデザインではなくなりました。基本的な悪魔合体メガテンから変更はありませんが、悪魔スカウト(交渉)もなくなりましたし多分おそらく発売当初は従来のメガテンファンから批判もあったのかな~と想像します。

 

個人的には「新しいメタルマックスシリーズで遊べる」という一点だけで、及第点をあげたくなるハードルの低さなのであまり参考にならないかもしれませんが、今のところ惜しいところはあるもののゲーム的な爽快感や愉しさは従来のメタルマックスシリーズと遜色ないです。むしろPS4というハードで表現される3D世界のメタルマックス世界はとても迫力があってMM3~MM2R までの2Dでは味わえなかったゲーム体験が出来てとても良いです。

 

以下蛇足ですが、なにをもってメタルマックスとするか、というのはおそらくメタルマックスプレーヤーそれぞれ持ってるものなので「これがメタルマックスです」というのは漠然としているけど、個人的には「戦車を改造出来て戦えること」かな、と。メガテンやペルソナでいえば「悪魔合体をして仲魔(または召喚)として戦えること」であるように。逆にドラクエやFFはなにがドラクエたらしめてるかFFらしさなのか正直ポイントが不明です。堀井雄二がシナリオ書いてればドラクエなのでは?という感じ。

 

メタルマックスらしさとしてよく言われる鉄臭さや埃っぽさとか世紀末的な空気って「これがそうです」とは具体性も持たないものなので、「それが感じられない!」的なことはなくてゼノでも存分に感じてます。ドット絵=メタルマックスってのもドリームキャストで発売されるはずだったメタルマックスワイルドアイズはそうするとメタルマックスじゃなかったってことになるしな~。

 

ハッキリ言ってゼノはAmazonで見かける評価が低すぎると思います。「★1」ってプレイできないレベルのクソゲーに対する評価でしょう。街がないからクソゲーなのか、サブクエストがないからクソゲーなのか、グラフィックがPS4で出るレベルじゃないからクソゲーなのか?リメインズが変わり映えしないからクソゲーなのか?ヒステリックな評価が多くてちょっとビックリです。

 

セックスという単語が出てきますが、ゼノの世界観的に「人類が絶滅寸前」で男性ばかりで子供が生まれる要素がほぼ皆無という状況であれば必然的に誰しも考えることなので、それを無視するのはむしろ不自然かな、と。セックス=快楽の手段=下ネタってのも人口増加が止まらない今の地球であればそういう表現になるかもしれませんが、このゲームで言えば意味合いが全然違うので、むしろ宮岡さんはちゃんとそこをきちんと描写してくれたな~と感心しました。

 

最後に

戦車をとにかく極限まで強くする、周回プレイをしてやり尽くす、ドロップアイテムを目的のアイテムが出るまで粘る、そういうプレイを一切しないストーリーを楽しめれば良いという自分のようなプレーヤーでもやめ時がわからないくらい楽しいです、ゼノは。惜しい部分はたくさんありますが、制作予算がしっかりつけばハリボテのようなロケーションにだって入れたりするかな、と次回作を楽しみに出来ます。出て欲しいな、出るかなぁ...

 

あ、BGMもよいです!

 

 

METAL MAX Xeno (メタルマックス ゼノ) - PS4

METAL MAX Xeno (メタルマックス ゼノ) - PS4

 
メタルマックス2: リローテッド(特典なし)

メタルマックス2: リローテッド(特典なし)

 
メタルマックス3(通常版)(特典なし)

メタルマックス3(通常版)(特典なし)