底辺過ぎてちょっとビビる

26歳からIT業界にいるエンジニアが、まったく成長できてないことを確認するブログ。備忘録的に使いたいとも考えています。

【ゲーム感想】メタルドッグスが想像以上に面白い件

メタルマックスシリーズのサイドストーリーというべきか番外編ともいうべきかわからないけど、これまでパーティメンバーになっていた犬(ポチ)が主役のアクションシューティングゲームである、「メタルドッグス」をプレイしました。

 

METAL DOGS/メタルドッグス 公式サイト

 

主役たち3匹集合

すでにSTEAMでは販売されていたのですが、この度2022年4月8日にパッケージ版も発売されました。

 

METAL DOGS on Steam

 

Steam版も実はダウンロード済だったのですが、PCでのプレイ環境があまり良くないのと、そもそもMac非対応だったこともありダウンロードした後はほったらかしになってました。なので、今回のパッケージ版の発売は非常に嬉しいことでした。

 

従来のメタルマックスシリーズとの違い

従来のメタルマックスシリーズおよびメタルサーガメタルマックスゼノは全て純粋なRPGでしたが、今作メタルドッグスは「アクションシューティングゲーム」です。見下ろし型なので、いわゆる3D酔いもありません。

 

闘犬であるポチたちが「主砲」「機銃」「SE(Special Equipment)」をまとめて装備してフィールド上を駆け回りモンスターを倒すというシステムです。モンスターを倒すと各種装備やアイテム類を落とすので、それらをまた装備してどんどん武装が強化されていくという仕組みです。ちなみに、モンスターが落とす武装以外にもショップで各種装備やアイテム類を購入することも可能になっています。

 

モンスターが落とした装備やショップの装備でポチを強化していく流れは若干RPGゲームめいたところもあります。

 

今までRPGメタルマックスを楽しんでいた者としては、この「アクションシューティング」はどうなのか?という気持ちでしたが、めちゃくちゃ世界観とぴったりのゲームジャンルだと思いました。そもそも私はメタルマックスRPG出なくても楽しめると想像していましたが(過去記事 参照)、やはり銃やミサイルをガンガンぶっ放すメタルマックスの世界ではアクションシューティングとの相性が非常に良い。

シリーズ登場回数1位の彼は登場します

 

爽快感!!

従来のメタルマックスも戦闘画面は非常に迫力がありました。機銃や主砲、そして多段ロケットを発射するようなS-Eで攻撃する時のモーションはゲーム的に力が入ってるのがよくわかりました。メタルドッグスも機銃や主砲はもちろんなのですが、特にS-Eで攻撃した際のビジュアルというかモーションが非常に手が込んでて良いです。

 

また攻撃時のSE、いわゆる効果音も迫力があります。これがゲーム画面の迫力を増している気がします。私の特に好きなS-Eに「ミサイルオロチ」という武器がありますが、これは初期状態で残弾数8発のS-Eなのですが、1発攻撃するときに2回ミサイルが発射されます。発射間隔もあるのですが、連続で8回(つまり16発)のミサイルがモンスターに向かって発射されるのはなかなかに異常な感じがしてとても良いです。

 

ゲームの歯ごたえについては、私はノーマルモードでプレイしましたが、別にノーミスノーダメージクリアできるほど難易度が低いわけでもなく、最初のステージで何度か死にました。その後ある程度操作に慣れてきてもふとした瞬間にモンスターに囲まれてボッコボコにされたり、賞金首にぶっ殺されたり、たびたびドクターミンチの電撃蘇生のお世話になりました。

 

メタルマックスシリーズ同様にノーマルモードであればですペナルティは一切ないので、どんどん死ぬのも問題なし。ただエルデンリングのような死にゲーではないです。

 

 

BGMが良い!!

メタルマックスシリーズでBGMを担当されている門倉聡さんが今回も参加されています。またエルフィというユニットのKayaさんも一部楽曲に参加されています。Kayaさんは最近メタルマックスゼノのエンディングテーマから参加されているのですが、才能豊かなので今後メタルマックス以外でも音楽関係の仕事するかもしれませんね。

 

特典のサントラCDをまだちゃんと聞いてないのでわからんのですが、どの曲をどちらが担当してるかわからないんですけども。

 

で、BGMなんですがミニマムなテクノ曲あり、ブレイクビーツ的な曲あり、ロック曲ありで非常にSF感のあるBGMがたっぷりでした。基本的に過去のメタルマックスシリーズ楽曲(ゼノとか)のアレンジだったりするのですが、ゲームプレイを邪魔せずしかし印象に残る感じでとても良かった。エンディングでかかる曲はドクターミンチに会いましょうのアレンジなのですが、非常に良かった。

 

価格が安い!!

フルプライスゲームではないので、3000円台で買えちゃうのもすごく手を出しやすいんじゃないかなと思ってます。その分クリア必要時間が100時間を超えるようなボリュームではないんですが、ノーマルモードやハードコアモードをそれぞれプレイしたり、ドロップされるアイテムをコレクションするようなタイプの凝り性のプレイヤーの人はじっくりプレイを楽しむことが出来ると思います。

 

 

全体的な感想!!!!!

すでにクリア済みなのですが、ストーリーもシンプルなのに結構感動的なストーリーで最後はしんみり・・・という感じでした。シナリオライターメタルマックスの世界をよく理解してる感じで納得の出来でした。キャラクターデザインの部分では、ゼノリボーンから緒賀岳志さんが担当されているようです。彼のデザインは非常〜にリアル調なので3D版のポチとの落差が激しい!緒賀さん自体はイメージボードというか「世界観」を伝えるイラストでは非常にかっこいいと感じるのですが、キャラクターデザインになるとちょっとリアル寄りになりすぎるので気になりました。

 

ゲームの感想に戻ると、手軽に遊べる割に「やめ時が見つからない」のゲームですごく面白いので、メタルマックスシリーズ自体にそもそも触れたことのない人にもおすすめです!

 

www.youtube.com

※字ばっかりの感想で申し訳ない!

 

 

 

 

重要な人がいなくなるとチームが崩壊するかと思ったらそうでもなかった話

現在のQAチームに参画してから早くも2年半が経過しようとしている。当初QAチームには別部署のメンバーをQAチームリーダーとして据えており、専任のリーダーが不在だった。当時でメンバー数が6人。そのうちの一人はQA実施メンバーではなく、なんかよくわからない立場のメンバーだった(チームマネジメントをするわけでもなく、設計だけするとかそういうことでもなく、常に何かの資料を作っているだけの存在)。なので実質自分を含めて6名がQAチーム全体だった。

 

それから数ヶ月して、そのよくわからない立場のメンバーが会社を辞めた。彼は本当に役割が不明というか、いてもいなくても全く影響なしのメンバーだったので何の感情もわかなかったが、風の噂で別会社のQAチームに転職したと聞いた。そこではマネジメントを中心に仕事を任されている様子。ただ、うちにいる時から特にマネジメントをしていたわけでもないのでどうやってマネジメントをする立場で転職できたのか不明だし、実際に業務としてQAチームのマネジメントをどのようにするのか謎だった。

 

それからしばらくしてQAチームの実施メンバーの一人(SES)が契約更新されずに退場となった。彼はこの道20年くらいの品質保証のベテランだったがとにかく仕事をあまりやらない人だった。プロパー社員のQAメンバーから「設計をしてください」と依頼されても「その設計は○○さんがやった方が経験がつくしやった方がいいよ」などと言ってのらりくらりと仕事をかわしていた(らしい)。テスト実施を任せても進捗報告も特にせずに定時で退社していた(らしい)。業をにやしたプロパー社員の判断により、次回更新は無しと判断されそのまま退場していった。

 

正直私が入る前からQAチームにいたメンバーだったので、経験もあり「辞められると困るなぁ」と思っていたが、もともとあまり仕事をしていた人ではなかったため、退場した後も特に困ったことは起きなかった。

 

それからまたしばらくしてQAチームの実施メンバーの一人(SES)が契約更新されずに退場となった。彼はQA経験というかテスター経験が数年くらいの若手だったが、自分より先にQAチームいたこともあり業務知識は持っているはずだった。が、とにかくテストが雑だった。実施確認も雑だし、設計も雑だった。機能追加ではない表示系が中心要件のQAプロジェクトにおいて「テストケース総数が5000件です」などとしれっと言ってるタイプだった。※うちのQAチームで機能系要件の最大規模工数のテストでも1000件オーバーが最大。とにかく何も考えていない感じだった。あまりに見積もりが雑なので、再見積もりを命じられていたのはいうまでもない。また彼はあるプロジェクトにおいて「バグなし」としてテスト完了を報告したにもかかわらず、その後別メンバーが同じテストケースを実行した際にバグがたくさん見つかり、「テスト実施してない疑惑」が生まれた。

 

当然「なぜテスト結果が君と他メンバーでこうも違うのか?」と、質問というか聴取が行われたのだが、その時の返答が「自分が実施した時はバグが出なかった」だったらしい。その聴取からしばらくして彼はチームを去った。正直彼に関してはあまりいい印象を持っていなかったこともありチームを去ってくれて清清した気持ちになった。

 

それから今度はプロパー社員がチームから去った。退職したのではなく別部署に異動になった。彼は色々あった(いいところも悪いところも)、寂しい気持ちになった。

 

それからも自分の後から入ったSESメンバーが無断欠勤でそのままフェードアウトしたり、業務内容が合わないということで退場したり色々あったが、特に私がいる前よりQAチームにいて、QAチームリーダーとして社内から圧倒的に信頼されていたメンバーが転職に伴いチームから離れた。

 

彼は業務知識もあり、また社内に顔が広いこともあり、色々と重宝されていた。性格にクセはあったが明るい人柄でチームの柱といえる人物だった。他のQAメンバーが知らないことも彼なら知ってるなどという業務知識の広さや深さはQAチームメンバーの頼れるリーダーという感じだったのだ。このエントリーの表題である「重要な人」とは彼のことだ。

 

最初彼から「辞めて他の会社に行きます」と聞かされた時の衝撃は計り知れない。「

あぁ、もうこのQAチームはおしまいだ」「これから色々なプロジェクトで彼がいなくなることで品質保証自体のクオリティも下がるんだ」と感じた。非常に焦った。それでも時間は過ぎていき、彼は次のQAチームリーダーに引き継ぎを終え、去っていった。

 

それから現在に至るが、実際問題「彼がいなくなったことによるQAチーム内へのダメージはほぼゼロ」という感じなのだから不思議な気持ちだ。実際にはダメージはゼロではない。不十分な引き継ぎをされた現QAチームリーダーが色々な仕事を彼の代わりとして頑張っている。リーダーになる前はテスト設計やテスト実施などをメインとして頑張っていた彼だったが、現在は主に管理業務を中心に色々とチームを率いている。不十分な引き継ぎといったが、前リーダーはいわゆる業務に関する情報をほとんどドキュメントとして残しておらず業務知識を頭の中で溜め込んでいただけだった。

 

本来QAチーム内で共有すべき情報などもほとんどドキュメント化されていない状態に危機感を覚えた現リーダーは何かとドキュメントに残す方針を取っている。これにより誰か一人に情報が集中するのではなく、新人でも情報にアクセスさえすればその情報を得ることが出来るので非常に良い。

 

またSlackでのやりとりという面でも前リーダーは「コメントなし」でいきなりURLだけ貼り付けてレスをするようなタイプだった。チャットなので当然その時の流れを追えているのであればなんのURLなのか判断もつくが、後から見返した時に前後のレスがないような場合にはやり取りが不明なので何のURLなのかはもう誰もわからない。情報としての寿命が尽きている。

 

現リーダーはそのあたり丁寧なレスを心がけているので、後から見返したときにも判断がつく。情報が生きている。

 

このようなこともあり、当初描いていた「QAチーム崩壊」は全く兆しもない。むしろ前リーダーがいなくなったことで「前リーダーに聞けば良い」というような意識がチーム内からなくなり、それぞれメンバーが情報を収集したりするようになった。資産として残すべきドキュメントを残すようになったりQAチームとして全体のレベルがアップしたように感じる。

 

 

結局「大きな穴」になると思うような人の離脱があったとして、アメーバの如く穴は埋まるものなのだなぁという感想を持った。そういう意味で言うと私自身も今のQAチームに必要なメンバーだと自負はしているが、たとえ来月辞めたとしても影響はほとんどないのだろうな、ということも理解する。

 

 

 

リスクベースドテストについて考えてみた

今のQAチームではリスクベースドテストをもとにテスト設計を行っている。具体的に何をもってリスクベースを考慮しているの?という部分だけど、基本的にはプロダクトのリスクのことを指している。プロダクトのリスクって何を言っているのかといえば、例えば

 

  • 新規機能が追加されたことによる「顧客影響」
  • 新規機能が追加されたことによる「機能影響」

 

のことを指している。いずれにしても明確な指針はなく、設計されたテストケースから「新規機能」部分と「新規機能の影響が及ぼす箇所」をピックアップし、ピックアップされた中からさらに「顧客影響に影響のあるもの」「機能影響が大きいもの」をリスク認定して優先度や重要度を設定している。

 

本来、優先度や重要度が高く設定されているテストケースからテスト実施しておくべきなんじゃないか?という気がしているが、テスト実施中はあまりその辺が考慮されておらず、テストケースの上から順にテストを消化している状態だ。

 

「せっかくリスクの設定(重要度や優先度)しているのに意味ないじゃないか」という声が聞こえてきそうだが、全くご指摘の通りで今後は優先度、重要度を優先的に進めるべきではないか?という話をチーム内で議論したいと考えている。

 

「リスクベースドテスト」で検索してヒットしたこちらの記事では、

リスクベーステストの実践的アプローチ - UIテスト自動化ツール Ranorex

 

たとえば、2つの要件をテストするとします。
要件Aは、顧客がWebページを介して支払いをおこなえるように支払い機能を構築することであり、要件Bは、Webページ全体のフォントサイズを14から16サイズに変更することです。
要件Aが正しく実装されていない場合、顧客からの支払いが一切おこなわれない可能性があるため、ビジネスや顧客に対して大きな影響を与えます。その結果、莫大な金銭的損失や、顧客の満足度の低下を招く恐れがあります。また、要件Bが期待通りに動作しなかった場合、問題ではありますが、顧客やビジネスには金銭的な影響はなく、お客様に気づかれないこともあります。

上記の要件をテストするための作業工数が3日間ある場合、大半の時間を要件Aのテストに割り当て、残りの時間(もしあれば)を要件Bのテストに割り当てる方が理にかなっています。このようにして、リスクと影響に基づいてテスト作業に優先順位を付けます。

 

顧客に影響のある支払い機能を追加する要件と顧客影響の少ないフォントサイズを変更する要件では実施する「工数」についても考慮すべきである、と書かれています。その通りだと思う。今のQAチームでは重要度と優先度の設定レベル分けが2段階くらいになっているので、もうちょっと細かいレベル分けが必要と思う。具体的には、

 

  • 重要機能確認:High
  • 機能確認:Middle
  • レイアウトなどの機能外確認:Low

 

というような感じで。とはいうもののついできるところから始めちゃうんですよね...

せっかくテスト管理ツールを導入してテストをしているのだし、かなりリッチなツールなので、リッチな機能を装備しているはずなので、うまく使いこなしたい。

 

 

 

 

 

【ゲーム感想】探偵神宮寺三郎シリーズの「ダイダロス:ジ・アウェイクニング・オブ・ゴールデンジャズ」をプレイしました

久々の据え置き機での神宮寺三郎シリーズの新作、ということで結構期待していた「ダイダロス:ジ・アウェイクニング・オブ・ゴールデンジャズ」をプレイしました。

 

アドベンチャーゲームなので当然ストーリーに関する話はできないけれど、システム面とかゲームの作り全体に対するふわっとした感想くらいなら述べても問題ないかな〜と思うのでつらつら書いていきたいと思います。と言ってもまだ序盤のシナリオしかクリアしてないので、全体的な感想は語れないので、参考程度に読んでいただければ。

 

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ダイダロス:ジ・アウェイクニング・オブ・ゴールデンジャズ

 

探偵神宮寺三郎のイメージとはかけ離れたシナリオ

今作「ダイダロス(どういう意味かはまだわからない)〜」は神宮寺三郎の幼少期から青年期までの話で、いわゆるアナザーストーリーと言ってもいい感じ。いつもの神宮寺三郎は「陽の当たらない探偵家業」「昼と夜で顔を変える新宿という街」「いつものタバコ」というちょっと(大人という意味の)アダルトなムードが特徴的で、そして舞い込んでくる数々の依頼を調査していく上での人間模様を楽しむゲーム、といった感じがある。しかし、ダイダロスはまだその神宮寺三郎になる前というか、どうして彼が今のような名探偵になっていったのかを知れる作品、という印象を持った。

 

 

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幼少期の神宮寺。かわいい。

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そして青年期の神宮寺。ハンサム。

 

シナリオの1番目は幼少期の神宮寺が参加したキャンプ(サマースクール)で起きた事件を追体験する、という内容で当然彼はまだ推理の途中でタバコを吸ったりしない。

 

特徴的なゲームシステム

今作ではいくつか新しいシステムが導入されている。

  • 思考の樹
  • スタンスチェンジシステム

 

思考の樹は、いわば証言や証拠となる物証などをそれぞれ繋ぎ合わせて、情報の整理を行い、最終的に果実(=推理結果)として導き出すためのシステム。本来頭の中で行う情報の整理をビジュアル的に表現したもの、といったところ。

 

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情報整理の結果、果実が実りました

 

スタンスチェンジシステムは、情報を得るための会話をどうやって繋いでいくかを選択肢から選ぶようなイメージ。例えば会話をする相手の心理状態などによって脅すのか宥めるのかを選択肢から的確なものを選ぶことで、情報が得られたり失敗したりするイメージ。今作では、会話の選択肢によっては相手が逆上してしまいゲームオーバーになることもあるので、大事な場面では慎重に選択する必要がある。

 

システム名は馴染みがないが、システムとしては目新しさは正直ないかな、という。探偵もののアドベンチャーなら情報整理は何らかの形で行うし、会話によって相手の態度や発言が変わるというのは昔からあるし。

 

メインの会話画面について

実写の風景を使った背景を360度見渡せるデザインになっているのが面白い。今までのアドベンチャーだと部屋の一部分を眺めて、そこからポイントを調査するような仕組みが多かったが、今作では背景全てをぐるっと見渡せるので臨場感がある。

 

実写を取り込んで作っているので、正直ゲーム的な意味で言えば面白さはないが、リアリティをぐっと上げるのに効果的な感じはしている。ただ、人物は2Dのキャラクターがそのまま配置されて描かれているので、背景とキャラクターの乖離が発生している感は否めない。キャラクターがそこに置かれた人物のパネルに見えてしまうというか...

 

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3Dでも良かったのでは?

 

この実写背景と2Dのパネルっぽいキャラクターの違和感はシナリオ中ずっと拭えなくて、ゲームへの没入感を削いでいた。実写背景は写真そのままではなく、解像度を落として若干イラスト風にはしているものの、どうしてもキャラクターとの次元の差は如何ともし難い。気にならないプレイヤーもいるだろうが、自分はダメだった。

 

開発費の中でも特にアドベンチャーの場合「背景」にかかるコストは割合として低くないというのはプレイしていたらわかる。背景に一番お金がかかるのではなかろうか....場面が変わるたびに専用の背景を用意しなくてはいけないし、コストはかかるのに使い捨てになる背景もたくさんあるだろう。実写を取り込めば、「作画」という部分をだいぶ端折れる。つまり「コスト削減の手段としての背景実写取り込み」という、そういう部分も見えてくる感じ(穿った見方すぎだろうか)。ただRPGなど他のゲームジャンルに比べれば比較的コストがかからないジャンルであろうアドベンチャーゲームなので、しっかり作り込んでほしかったとも思う。何せアドベチャーは没入感が大事なので。

 

 

シナリオ1を終えての感想

まだ一つのシナリオを終えただけなので、このゲームの全体像はまだ見えてこない。ただ、手触りとしてはつかめた感じ。一人称視点の古き良きゲームシステムのアドベンチャーなので、やっぱりドラマの見せ方がどうかという部分が肝になると思う。私自身は神宮寺三郎シリーズのファンということもあるので、キャラクターに対する愛着もあるからプレイしていて楽しいが、新規のプレーヤーからはどういう感想になるだろうか。

 

オーソドックスな探偵モノのアドベンチャーは以前からあるけれど、できればシナリオ以外でも驚きや新しい体験をさせて欲しいなぁというのが本音。今作でいうと、今まで通り「コマンド総当たりしていればいつの間にか事件解決」ということにはなってないので、会話の選択もゲーム性が出てきているので、そこをもう一歩進めて欲しいかな。

 

ファミコンの時代には表現できなかったことを、新しいゲーム機でなら表現できるはずなので、そこを頑張って欲しい。

 

 

 

ワンピースの連載が無駄に長くなってる理由を考察

2021年2月現在、最新刊98巻が刊行されてる週刊少年ジャンプの長期連載漫画ワンピース。連載当初から単行本は集めていなかったけど、雑誌連載で読み続けていた。

 

連載開始当初は「見やすい絵柄」と当時ジャンプ誌上になかった「冒険もの」というジャンル、また「○○の実を食した○○人間」という異能者が繰り出す異能の数々がユニークで、ドラゴンボール連載終了後の新しい次代の旗手が現れた!と興奮したのを覚えている。

 

それから20年。いまだにワンピースは連載が続いていて、結局ワンピースってなんなのかは漫画の中では一切謎が解決しないまま。そして、連載開始時の特徴であった「見やすい絵柄」は「ごちゃごちゃと見にくいコマの集合」になり、「冒険もの」という内容はいつしか辿り着いた島で暴れ回るだけとなり、異能の数々は今でも健在だが、異能者しか存在しないような世界になってるので、個性でもなんでもない状況。

 

とにかく不必要なメンバーが多すぎる

ルフィが船長を務める麦わら海賊団の団員たちの存在理由がそもそもよくわからない。

  • 医者(チョッパー)
  • 操舵手(ジンベエ)
  • 楽家(ブルック)
  • 考古学者(ロビン)
  • 船大工(フランキー)
  • コック(サンジ)
  • 航海士(ナミ)
  • 狙撃手(ウソップ)
  • 戦闘員(ゾロ)

 

全員それっぽい役割を与えられているが、そもそも海上にいることがほぼないので、大半のメンバーは存在理由が薄い。というかない。

 

  • 登場人物たちもほぼ無敵の人たちばかりなので大怪我をしても死ぬことがないから、医者がいる理由も薄い。
  • 狙撃で何かするよる直接ぶん殴って終わりになるので、狙撃手という存在がいる理由もない。悪魔の実の能力者は攻撃射程範囲が短いわけでもないので、「狙撃ができる」というだけではアドバンテージは何もないし。
  • 料理を振る舞う必要があるのは非常に短い航海期間中と、島でボスをぶん殴って終わった後の宴の時のみ。コックが常駐する必要性もない。
  • 航海期間がほとんどないので、船が壊れたりする可能性もほぼなく船大工が常駐する必要もない。
  • 航海士も同様。
  • 楽家も同様。音楽家がいて良かったシーンとかあったっけ?
  • 操舵手も同様。
  • 考古学者なんてそもそもなんで仲間にしないといけないのかがわからない。どこか安全な場所にいてもらった方が良いだろう。

 

ほとんど必要のないメンバーが集合していることがわかる。必要性は皆無なのにやたらと仲間だけは多くてそれぞれ必ず何かの戦いに参加するので、無駄にページが割かれることになる。ワンピースの話が無駄に長い大きな要因だ。

 

例えばRPGで、街につくたびにそれぞれパーティメンバーごとに何かイベントがあって、それを一つずつクリアしないと次に進めない感じだ。クリアするのに500時間はかかることになる。

 

島から島へ移動するシーンもあるが、漫画の中では大半が「島に上陸した後」の話なので、彼らが本来の役割を果たすべきシーンもほとんどない。本来ならそれぞれ役割を持っているのなら余計な戦闘能力を与えるべきではないのだけど、島で上陸した後の騒動が治るまで非常に時間がかかるため、船で待機していると数年漫画に登場しなくなってしまう。そのため、本来不要な戦闘を航海士であるナミや船大工のフランキーを参加させてしまうことになる。

 

そもそも航海士であるナミや考古学者のロビンや音楽家のブルックが暴力手段を使って敵を倒したとして、なにか面白いだろうか。それ以上の暴力で物事を解決するルフィやゾロがいるのに彼らと同じ舞台に立ってそれよりも見落とりする内容で何かしても意味は薄い。考古学者ならではの知識を使って窮地を脱出するとか、音楽の知識や音楽を奏でることで何か起きる、とかならまだわかる。しかしやってることは個性の強い外見のメンバーが揃ってるが、実際中身は皆同じでやってることも同じでしかない。ワンピースの漫画がいつ見ても同じことを繰り返してるように見えるのもそのせいだろう。

 

 

おそらく今後も次の島に行っては全員参加しての延々バトルが続くのだろう。「ワンピースとは何か?」に興味を持ってる読者がどれだけいるかわからないが、果たして最終回でどうやって回収するのか。そこに驚きはあるのか....