※おそらくネタバレ的なものはないと思います。
その前の記事です↓
久々にRPGをクリアしました。
セーブ記録を見ると大体50時間くらいでした。結構集中してやったのでクリアできたかな?という感じです。途中何かで途切れると、そこからクリアまで気持ちを持っていくのが最近特に厳しくなっています・・・。
一言感想を言うと、「とても面白いRPG」だったということです。
シナリオは期待していた通りの出来でした。いろいろな事件が巻き起こり、これからいったいどうなるの?!、と思わせるものでした。現実的か?と言われるとどちらかと言えばライトノベル的なノリだったかもしれません。最近のライトノベルというよりは80年代から90年代初めころのような(あまりライトノベルには詳しくないですが)。
例えば、イベントにて主人公たちが軍隊と対峙するシーンがあるのですが、銃で武装した軍隊に対して剣や鞭や棒の使い手だけで戦いを挑むというのはちょっと現実的にみれば厳しいかもと思ってしまう人もいる(僕はちょっと気になった)。このへんはもうJRPG(蔑称みたいになってますが)的な表現なのだと割り切るしかない。
シナリオというか設定をしっかり作ってるなと感じたのは、政治的な要素を盛り込んだ部分です。悪の組織対正義の味方たち、というような単純な善悪の対決だけではなく、政治的な駆け引きをちょっぴり盛り込んでいるところが良かった。
その政治的な駆け引きも、難しくなり過ぎずかと言って子供っぽく過ぎないようなバランスのとれた感じでした。登場人物の造形はテンプレートっぽいところもありますが、プレイヤーキャラクター以外のNPCも「生活感」を出していてとても良かったです。
生活感ということでは特に驚いたのが、いわゆる街の住人たちの台詞の多さです。
僕は町の住人の台詞を聞くのが好きなのですが、このFCではなにかイベントが有るごとに一人ひとり台詞が変わります。台詞が変わるというよりも、彼ら一人一人に小さなストーリーがあって、それが時間経過とともにストーリーが進んでいると言うほうがわかりやすいでしょうか。
「ここは◯◯の村だよ」とか「武器を買ったら装備しないとダメだよ」というような台詞を吐くキャラクターは存在しません。こういった細かいことがこの「空の軌跡」という物語への没入感を高めていると思います。
登場人物にそこまで嫌なやつがいなかったことも良かったかもしれません。 僕が一番好きなゲームの主人公は、ポポロクロイス物語のピエトロ王子ですが、そこまででもないですがこのFCの主人公のエステルは好感度が非常に高いキャラクターになりました。
彼女はなんていうか、年齢の割に子供っぽい面もあるのは確かですが純粋で真っ直ぐなところがとてもいいと思います。あまり敬語も知らないし失礼なことも言ってしまいますが一生懸命なところがいいです。序盤、中盤とあまり女性主人公ならではという部分がありませんでしたが、後半に入ると恋愛模様が入り込んできて、戸惑っている彼女がなかなか微笑ましいです。
ゲームの外側の評価という部分の話になると、2004年発売だったとは思えないくらいグラフィックはしっかりしています。僕自身が余りグラフィックにこだわりがないというのもありますが、PSPで遊ぶよりむしろTVで遊んだほうがいいと思うくらいフィールドや街を含めてしっかり作りこまれています。キャラクター自体は2Dのドットで描かれていますが、重要な人物には吹き出しに顔画像があるので表情もよくわかりますし、ドットも結構動きます。
(3Dの背景が2Dキャラと結構なじむ)
音楽はそこまで気になる曲はありませんでしたが、耳に残る曲もあったりしました。
戦闘のテンポもすごく良かったです。雑魚戦やボス戦も難しすぎず簡単すぎずちょうどいいというか、なかなかのバランスでした。結構雑魚戦でもしっかり装備やレベルを適切なレベルに上げていないと内容によっては全滅することもありました。ただし、全滅してもすぐに再挑戦出来るシステムなのであまり手戻り感もなかったです。また、雑魚戦自体はすぐに逃走することができるので、戦いたくない場合は逃げ続けることも可能というのもすごく良かったです。この逃げることが100%出来るというのがテンポよくストーリーを進めるのに役立ちました。
(雑魚とは無理に戦わなくても良いシステム)
□良かったところ
- 練りこまれたストーリー
- 嫌味のないキャラクター
- テンポのよい戦闘
- 作りこまれた、フィールドや街(特に街はそれぞれ特徴があってとても良かった)
- ムービーシーンが殆ど無くて、テキストベースなところ
- イベント事にセリフを変えるNPC達
□残念だったところ
- ダンジョンで今自分がどこにいるかを把握しづらいところ
- キャラクターの造形がちょっと線が細すぎるところ(これは個人的な好みの問題)
世界設定については、前回のエントリーで話をしたけれど産業革命が起きてからたったの50年で文明が進みすぎているように思う。マスコミがしっかり存在する世界であれば、他の産業もしっかり描いて欲しかった(物語的には不要かもかしれないけど)。主人公のエステルはあるブランドのスニーカーが好きという設定があるのだけど武器防具屋というくくりというよりは、スポーツショップ的なものが存在していればリアルだった気がする。ゲームのお約束で武器や防具は、「武器屋」で買うけれど実際「武器屋」なんて存在しないし。マザーというゲームではそのへんは上手だったと思う。病院があったりね。
あとやっぱり移動手段が飛空艇しか存在してなかったのはやっぱり違和感。いや、船やボートは出てくるんだけどこの世界の住人が自由に使える移動手段がないのはやっぱり変というか・・・。電車やバスとかもないしね。いきなり飛行機になるだろうか?
なんにせよ小さい不満はありますが、次の話である「空の軌跡SC」も非常に楽しみです。
英雄伝説 空の軌跡 FC&SC PSP版 公式攻略ガイドブック
- 出版社/メーカー: 新紀元社
- 発売日: 2008/02/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 4人 クリック: 13回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
英雄伝説 空の軌跡 FC&SC スペシャルコレクションブック
- 出版社/メーカー: 新紀元社
- 発売日: 2006/09/12
- メディア: 大型本
- 購入: 4人 クリック: 19回
- この商品を含むブログ (18件) を見る