ペルソナを含むメガテンシリーズは中毒性が非常に高いと思う。
特に属性がバトルの肝になったシリーズはその傾向が高い気がする。シリーズによって名称が異なるが「プレスターンバトル」と呼ばれるシステムは未だに飽きない。メガテン以外のRPGも普通に楽しめるが、メガテンシリーズが特に面白いと思う。
しばらくメガテン系ゲームから離れていると、プレスターンバトルしたい!と中毒症状が出てくるのだ...
直近でメタファーリファンタジオをプレイし、その後しばらくメガテン系ゲームに触れていなかったのだけど、以前クリアしたメガテン4の続編をやってみようと思い中古を探したのだけど、結構高い...
amazonでも中古価格が4800円...約10年前のゲームだぞ...?
3DSのネットショップ自体が終了していることが大きな原因かな。
それにしても高い。びっくりした。
なんとか必死で安いところを探して手に入れた真・女神転生4ファイナルをプレイしたので、感想を綴っていきます〜

発売当時、主人公キャラクターであるナナシのビジュアルを見た時の印象は、「クソ生意気そう」というものでした。このニヤリとした顔つきと指を頭に差したポーズがなんともクセが強そうなイメージ受けませんか?前作の主人公フリンが正統派主人公という感じのビジュアルだったので、年齢的にも(10代前半に見える)だいぶ下がった印象で、最初はなんとなく嫌な予感がしていました。メガテン初のクソガキ系主人公のストーリーなのかと...
実際プレイすると、クソガキ要素はほとんどなくて(選択肢によっては、クソガキどころか自分以外はカスって感じになる)、かわいいものでした。武器防具屋で選択する防具によってはめっちゃ可愛くなれるのもよかった。
前作との違い
前作メガテン4とのプレイ感覚の違いは結構あって、個人的な感想になるけど最初から東京が舞台なので、特に開放感があった気がする。前作は最初は「東のミカド国」が舞台でまた探索するダンジョン(サムライの鍛錬場)が非常にしんどくて、いきなり心が折れかけた記憶が強い。ちょっと記憶が定かではないんだけど、ダンジョン内で出現する敵が相当強くて、何度も全滅したような。また、東のミカド国自体が王様を頂点とする貴族社会で、封建的な社会特有の堅苦しさもあって常に息苦しい感じがつきまとってたような気がする。
それに比べると、ファイナルは最初から東京(錦糸町)が舞台で、世界的には悪魔がそこらじゅうを跋扈している秩序が崩壊した世界ではあるものの、息苦しさは感じなかったかな。空を岩盤が覆っているため、陽の光の明るさはミカド国にしかなくて、ずっと夜の状態なので暗いんだけど。
それ以外、ゲームシステム的な意味では快適さが上がったように感じる。ただ、前作プレイしてから数年経ってるので比較が難しい。wikiを読んだ限りでは細々としたシステム面での改良がされていて、プレイしやすくなっているよう。実際プレイしていても特に「これはなんとかならんの?」というような不満はなかった。
あとは、アトラス以外のデザイナーによる悪魔デザインが前回不評だったようで(メデューサとか天使とか)、そのへんはアトラスデザイナーによるリファインがされていた。そこまでアトラス信者ではないので、出されたものは「そういうもんか」ということで割と受け入れる体制なのであまり気にしていなかったけど、やっぱり天使が禍々しすぎたのかな。とはいえ旧約聖書で描かれる天使なんて伝聞通りなら禍々しいなんてもんじゃないけどな。ただやっぱり金子一馬デザインの悪魔はどれもカッコいいのは確か。
とにかくキャラクターが良かった
全てのパーティキャラクターが良かった...
主人公の幼馴染のアサヒ、前作で登場したが(すっかり忘れていた)不慮の事故により死んでそのまま幽霊となったナバール、みんなのおねいさんノゾミ、チロンヌプのお供ハレルヤ、最終的にツンデレになったガストン、五色不動では大変お世話になったトキ、万能すぎる有能イザボー
メガテンシリーズってメガテン3、メガテン4、メガテン5くらいしかやってきてないので、これまでのメガテンらしさみたいなのはフレーバーでしか知らないんだけど、なんとなくの感じで言うと、これまでよりキャラクターとのやり取りが楽しい!ナバールというイジられキャラがいるということが大きいのかも。ナバールに関して言えば、嫌味なキャラという雰囲気はあったけど発言するたびに周りからイジられ放題イジられていたのであんまり嫌な感じはなく、「かわいいやつめ、こいつ!」でしかなかった。緑のちんちくりんが生意気なこと言ってもね。

アサヒはいるだけで場が明るくなる人柄で、彼女がいるだけでこの世界が悪魔が跋扈する世界だと忘れてしまいそうになる。彼女に関しては道中色々なイベントがあるけど、なかなかヘヴィなイベントも多く、このゲームがやっぱりメガテンだと思い出させてくれる感じだ。

その他のメンバーも皆個性的で、すごく良い。キャラクター性だけでなく実際の戦闘でも個々の能力が特徴的で誰をメインパートナーとするか悩ましかった。ただし、覚醒前のガストンだけはちょっと扱いづらかったかも。物理特化で勝手に攻撃しよるため。

メガテンというと、比較的「死が身近な世界」ということでドライな印象が強いけど、ファイナルに関して言えばペルソナシリーズに近いくらいの明るさを感じる。3DSというゲーム機自体が低年齢向け、ということだからなのか?ただ前作はそうでもないし...
個人的にファイナルの路線、大好きだけどな。もしメガテン6が発売されるようならファイナル的なわちゃわちゃした感じでお願いしたいくらい。それとアサヒ役の声優さん、本業は舞台女優さんで声優初挑戦だったみたいだけど、アサヒにめちゃくちゃ合ってた。他の作品の他のキャラでも演技してほしいと思いました。
全体的な感想
2Dバトルということもあり、悪魔が多く登場。過去のプレイであまり馴染みがない悪魔が登場すると、「なんの弱点持ってるんだ・・・?」と推測する楽しさもあった。悪魔会話→仲魔になる→即合体材料、みたいな感じで最初は進めてたものの、後半は仲魔にした後最終スキルを覚えるまで育てつつ進めていたので、プレイ時間がかかってしまった。
麻痺や睡眠、魅了系の異常状態付与スキルが結構効果があるので、単に物理攻撃や魔法を唱えるだけのゴリ押しスタイル以外の戦法もできたのも良かった。またパーティ全滅した場合でも即復活できるシステムだった(難易度による)ため、不意な戦闘で全滅してもあまりリスクがなかったのはだいぶフレンドリーだったと思う。個人的にはこのくらいの難易度(全滅は普通にするけど、復活もイージー)な方が好きかな。
ダンジョンもバリエーションが多くて、攻略するのが楽しかった(ラストダンジョンは除く)。あとは馴染みのある東京のフィールドが再現されてるのは単純に興奮する。錦糸町、上野、渋谷、新宿、池袋の駅を土台に街として構築し、しぶとく生きてるNPCたちがまた良い。NPCとの会話も1回のみではなくストーリーが進むたびに変化するものもあって、興味深かった。NPCたちにも小さいながらもストーリーがあり、特に池袋で出会った若い男女はなんか切なかった。駅構内が小物でごちゃついてるのも雰囲気あったと思う。
真・女神転生3や5だと3D化されるため、どうしても悪魔データのコストが大きくてたくさんの悪魔を登場させることが難しいけど、ファイナルのように2Dのバトルであればたくさんの悪魔を登場させられるので単純に楽しいと思う。もちろん3Dならではの迫力というのは大きいので、どちらにもいい点があるのだけども。
もう3Dで開発するのがデフォルトになってる気がするけど、また2D戦闘スタイルのメガテンもしくは派生作品で遊びたいですね。
ルート分岐について
今回は絆ルートを進めてクリアしました。Youtubeで「皆殺しルート」を見ましたが、キツすぎる。皆殺しルートを選んで進めることは自分にはできないなと思った。
ただ、ダグダの言ったセリフ「神は役割を与えられたらずっとその役割から逃れられない(意訳)」については考えさせられた。つまりYHVHが作ったシナリオの役を延々演じる役者、のようなものでしょう。自分の役割から脱出する方法が現在の宇宙(=YHVHの秩序の世界)にないのであれば、宇宙を新しく創成するしかない。そのための神殺しとしてナナシを利用したのだけど。結局絆ルートではダグザは倒され、母であるダヌーから、ダヌーの意思に従う存在として新たに産み落とされることになる。
しかし、宇宙を新たに創生するということは今いる人たちを全て殺さなくてはいけない。自分で何もかも全てできる全能だと自覚しているならそういうことも可能かもしれないがその選択をすることはできなかった。
ダグザには申し訳ない気持ち。


