プロジェクトにおける「仕事のできる人・できない人」の評価とは
あるプロジェクトに参画してしばらく経つ。現在絶賛結合試験の真っ最中だ。試験実施前まで試験準備としていろいろなドキュメントを作成したりして結構な時間が経過した。その間、チームメンバ間の人間関係も少しずつ構築されてきた。
- Aさんはプロパー(1次請け)だけど、システム開発初めてだったのにいきなりリーダーまがいの立場に立たされて苦労してたけど、未だに苦労している。のんきな気風は相変わらず。
- Bさんもプロパー(2次請け)だけど、誰とも分け隔てなく対応できてとても慕われている。バランスタイプ。
- Cさんもプロパー(2次請け)でBさんと同時期にチームに加入してきたけど、態度が偉そうで最近は誰からも話しかけられてない。態度が偉そうっていうかチームで一番年下なのに敬語も使えないし、常に詰問調でそれがプロパーとして正しい姿勢だと思ってそう。いわゆるプロパー(客)と協力会社(仕事を貰う側)と思っているので、協力会社に対しては雑な対応をしてもいいと思ってそうな感じ。
- Dさんは自分と同じ外注だけど、人柄もよくまじめでBさん同様色んな人から慕われている。仕事が好きなんだろうな、と見てて思う。
- Eさんも外注の人で、経験は非常に長いけどその経験があるゆえに勝手な判断が多すぎて結局仕事のやり直しとか無駄なことも多いし、その上仕事が案外雑。ただ、経験があるだけに他の経験が浅い人とは視点の違うところを指摘したりするので、「さすが」と思わせる部分がある。
- Fさんも外注の人で、年齢だけは一番上だけど、技術的な知識も経験も仕事の質もハッキリ言ってそこらへんの1年生以下。愛嬌だけはいい。加齢のせいなのか物覚えもよくない。
自分はDさんとEさんの間くらいの評価。仕事は一応普通にこなせてるけど、与えられた仕事をこなす程度で「プラスなにか」ということまで出来てないし、仕様の把握も未だに追いついてない部分も結構ある。勤怠もよくないのでプロパーの一部から目の敵にされてるっぽいけど、時間管理されてる仕事ではないのになぜ勤怠がそこまで重要視されるのかよくわからない(定時にミーティングがあるわけでもない)。
記事のタイトルでいうところの「仕事のできる人・できない人」のラインは多分自分までで、EさんはギリギリなんとかOKを貰えるって感じだろうか。Fさんは完全に「できない人」という印象がチーム全体からも持たれてる。
Fさんは、
この記事に出てくるおじさんエンジニアなのだけど、この記事を執筆時点ではまだある程度エンジニアの経験があるものと思っていたけど、実際は数年程度しかないのでは?と最近は思い始めている。その数年も「数ヶ月テスト要員としてプロジェクト参加してはブランクが空いて、またテスト要員として参加、またブランク空いて~」というのを繰り返しているのでは?イメージ。というのも、
- Excelの印刷機能で「シートの選択範囲のみを印刷」をすることができない
- MSペイントやメモ帳がプログラムのどこにあるかわからない
- Internet Explorerのバージョンを調べる方法を知らない
っていうレベルだからだ。これでもおそらく肩書はSEなんだろう。SEってなんだろう?と思わざるをえない。テスターという方が正しいのでは。
SIerでプロジェクトに参加してれば必然的にExcelで何か印刷する機会は死ぬほどあると思うのだけど、「選択範囲のみを印刷する方法」を知らないってどういうことか最初はよくわからなかった。知らない、ということなので「ここのラジオボタンを選択してください」と教えてあげた。MSペイントはもしかしたら使ったこともないかもしれないけど、メモ帳なら「プログラムの中のアクセサリーに入っている」ことくらい知っていても良さそうなものだし、IEのバージョンを調べる方法を知らなくても、基本的にアプリケーションはオプションを見たり、ヘルプを参照することでバージョンくらい調べられるという知識くらいあるだろうと思う。
話が長くなったけれど、自分のような底辺エンジニアの評価が比較的高い今のプロジェクトは、たまたま周りに飛び抜けて仕事ができない人がいたことが要因。
つまりプロジェクトにおける「仕事のできる人・できない人」というのは非常に相対的な評価でしかなく、「できない人が割と多い環境だった」「できる人に囲まれていた」もしくは「自分の適性に合った仕事をしているかどうか」というものが大きく関わるものなので、本当の意味で「仕事ができる・できない」の判断はまた別なところにあるということ。
今回は開発のプロジェクトではないまったく理系っぽくない仕事で、まるっきり文系臭のする仕事が故に自分のアラが表面化してないけど、これが開発プロジェクトであれば全く評価は違っていただろう。おそらくEさんの評価が上がっていたと思う。
仕事ができないとかって評価をされるのは仕事が遅いとかそういうことで判断されるのではなくて、「こんなことも知らないの?!」って思われるようなことや、仕事の内容が雑であることのほうが仕事ができないと判断される気がする。もちろん仕事の早さと正確さは重要なところだけど、「早く終えることで次の仕事が降ってくる」というケースは多々あるので、期限いっぱいまで今のタスクをやろうと考えてしまう人は多いのではなかろうか。
だいぶ前に参加したVB.NETのプロジェクトで「interface」について無知だった自分はコードの中に書いてある「interface」という文字を見つけて、「コレはなんですか?」と無邪気に質問したけど、「interfaceも知らないの?!」と驚愕されたのを強く覚えている。その質問以降、その現場では立場が大きく落ちてしまい何も挽回できないままフェードアウトとなった。
ただ、「こんなことも知らないの?!」の正直どのへんからが「こんなこと」なのかは人や仕事の内容によるので判断が難しい。基本的にググってもよくわからなかった場合質問するようにしている。業務的な知識は正直知らなくて仕方ない場合が多いので、その点今の仕事は知らなくて当然なことが結構あるので気が楽なのである。
しかしやはりエンジニアを名乗っているのなら、ゴリゴリとコーディングをしたり設計をしたりする部分で評価を得たいものだ。
その仕事のやり方だと、予算と時間がいくらあっても足りませんよ。
- 作者: 降籏達生
- 出版社/メーカー: クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
- 発売日: 2015/04/21
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
コピー1枚とれなかったぼくの評価を1年で激変させた 7つの仕事術
- 作者: Shin
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2017/07/07
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
人外娘たちのえっちな病気を治すための簡単なお仕事 前編 (MOOG COMICS)
- 作者: みぞね
- 出版社/メーカー: ジーウォーク
- 発売日: 2017/06/16
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る