底辺過ぎてちょっとビビる

26歳からIT業界にいるエンジニアが、まったく成長できてないことを確認するブログ。備忘録的に使いたいとも考えています。

リリースが頻繁に早いペースで行われるプロダクトにおける、テスト設計とテスト実施の考え方

今まで関わってきたプロジェクトはだいたい年単位でスケジュールが組まれているのが普通で、その中でもテストフェーズ(統合テスト・システムテスト)は3ヶ月から6ヶ月程度の期間が取られること多かった。現在のSES先企業ではすでに稼働中のWebサービスがあり、そのサービスの機能追加だったり不要な機能を削除したりと日々何かしら動きがある。

 

過去のプロジェクトと今関わってるプロジェクトの違いはこんな感じである

 

今まで

  • 設計書が豊富に揃っている(画面仕様書やDB設計書など)
  • 期間が長い
  • テスト仕様書/設計に対するレビューがかっちりしている

 

現在

  • 設計書が揃っていない
  • 期間が短い
  • テスト仕様書/設計レビューがゆるい

 

テスト設計をしていてテストケース作成時に特に困るのが「設計書が揃っていない」ことである。揃っていないというか、一応機能仕様書はあるのだけど画面遷移図やステータスの状態遷移図がないので、前提となる状態とその後の期待値がはっきりしないというがある。

 

ではそんな状態でどのようにパフォーマンスを出せばいいのだろうか?優先的に行いたいものは、「仕様の凍結(フリーズ)」と「完成したシステムに対するスモークテストの実施」の2つだと思う。

 

仕様の凍結(フリーズ)

システム改修、システム追加などのプロジェクトにおけるキックオフで概要などの説明があり(キックオフ自体がないかも)、その場で色々と質疑応答があると思うけれど、まずは現段階で仕様の凍結を依頼しておきたい。

 

明らかな仕様の誤り(システム的な矛盾、不要な要素を除く)などは改修対象として良いと思うが(テストの無駄なので)、思いつきで追加されるような機能がないことを前提としてテストの設計をしたいため、仕様の凍結はマストだと思う。ただでさえ設計期間も短いのだから何かあるたびに機能を追加されていたらキリがない。

 

そういった機能追加要望については、リリース後のアップデートでの対応でまかなう方が良い。まずはリリースしてしまおう。

 

ただし、機能改修の中でも「機能の削除」は歓迎したいところだ。しかし単に機能削除と言っても他機能と結合状態が強い場合その点を考慮が必要なので、削除される機能は独立した機能が望ましいと思う。

 

 

完成したシステムに対するスモークテストの実施

これはテストチームがテスト設計を終えて、いざテスト開始となる前に、「そもそもシステム自体はきちんと動作するか」を確認する作業。システムの頭からお尻までを一回通して動かしてみて、システムの機能がきちんと動いているかどうかをみるためのもの。

 

スモークテストを実施していないときに(ままある)、テストを開始したもののシステムの根本となる機能が正常に動いていないことが判明し、テストストップとなったことがごくたまに起きていた。テストがストップしている期間、一旦スタートしたテストのために確保した人員リソースの解放も難しく、スケジュールがぐちゃぐちゃになってしまう。

 

一度テスト開始前にスモークテストさえしておけば、そこで不具合が見つかった場合に「テスト開始期間を後ろ倒しに」という形で対処ができるため、テストが途中でストップになった場合に比べてスケジュール調整が容易になる。

 

じゃあ、そのスモークテストとやらは「誰がやるのか」という部分がありますが、優先すべきは開発者じゃないでしょうか。他にはPMなどもいると思いますし、場合によってはテスト担当者でもいいと思います。ただ、テスト担当者の場合、テスト実施に工数は確保していると思いますが、テスト前のスモークテストにまで工数は確保していないはずなので、追加の工数が必要になります。

 

 

以上の2つがテスト実施に関して優先すべき事項だと思っています。では、テスト設計に関してはどうでしょうか。テスト設計に関しては1つの記事でぺろっと解説となると範囲が非常に広く、深くなってしまうため既存機能のテストに絞ってみたいと思います。

 

 

過去のテスト資源を再利用しよう

テスト設計に関していうと、既存機能の確認テストはなるべく設計を行わず、過去のテスト資源を再利用するべき、というのがあります。

 

ちなみにちょっと話がズレますが、このエントリーを読まれているテスト担当者の方のテストの現場はどのようなテスト設計環境にありますか?Excelベースのドキュメントを使ったテスト設計の環境でしょうか?それとも何かのテストケース管理ツールを運用している環境でしょうか?

 

私はこれまでExcelベース管理のテスト設計現場も経験ありますし、テスト管理ツールを運用している現場も両方あります。なので、どちらのいい面、悪い面もわかってるつもりですが、比べた時にはやはりテスト管理ツールを運用する方が「楽」と感じます。

 

いつ、誰が、テスト結果をNGにしたか、OKにしたか、そしてテスト全体がどの程度進んでいるのかという情報がすぐにわかるのがテスト管理ツールです。特に「テスト結果がNGだった場合」にいろいろな情報をテスト結果に記述する必要が出てきますが、その点でExcelシートだと記述スペースにも限界があります。(Excelのセルに書こうと思えば書けるがセルの表示範囲を超えるといちいちセルにカーソルを合わせないと全体が読めない)

 

テスト管理ツールであれば、そういった情報を一つのテストケースにわかりやすくまとめることが可能なので、後から見た時に見やすい。

 

また冒頭の話に戻りますが、既存機能を再利用したいとなったときにExcelでシートをコピーして使うというのも案外面倒な部分です。細かくシートが機能単位で整理されていれば良いですが、大体そうはなっておらず「どこからどこまでが再利用対象の機能のテスト?」と判断に迷うこともしばしば。「探すのが大変なので、だったら最初から作り直した方が良い」というふうになってしまうこともあったりします。

 

テスト管理ツールなら(ただの物置のように管理されているのでなければ)、再利用対象機能だけを抽出して再テストすることが容易です。

 

Excelベースからテスト管理ツールへの移行しようとすると、最初は「戸惑い、手間、ツールの機能の理解が必要」などの導入障壁があるのでゼロコストとは言いませんが(実際無料で使えるものも多くはない)、導入後が非常に快適なので、まだExcelでやっているのであればツール導入を強くお勧めします。

 

こんな記事があったので、リンクしておきます

 

以上、頻繁にリリースされるプロダクトの現場でテストする人の参考になればと思います。

 

【ゲーム感想】デビルサマナーソウルハッカーズ2をプレイしました

セガサターンで「ソウルハッカーズ」が1997年に発売されて25年の時が経ち、2022年にまさかの続編の発売に驚いたソウルハッカーズ2(以下、SH2と略します)をプレイしました。NORMALモードでクリアしました。

 

例によって、クリアしたからといって物語のネタバレになるような内容の記事にしないつもりですが、多少エッセンスは漏れちゃうかもしれません。感想をざっくりいうとSH2は面白いRPGでした。

 

 

リンゴとフィグ

 

ファーストインプレッション(発売前)

ちょっと時間はプレイ前に巻き戻って、ソウルハッカーズ2が発売される!という情報が出てた時点になります。ネットでは最初に謎のSNSアカウントが出現しました。人工知能が「人類の情報を色々と収集する目的でさまざまな質問を行い、その結果をYouTubeで発表する」、というような内容だったと思います。なんだろうと思ってリプライを返したりYouTubeを見たりしたような。

 

そこからしばらくしてそのアカウントはSH2に登場するAionという情報知性体とでもいう感じの存在で、SH2が発売される、という情報につながったと思います。

 

え?ソウルハッカーズ2が発売されるの?!ととても驚きました。私がプレイしたソウルハッカーズはDSでリメイク発売されたもので2012年以降でしたが、それでもだいぶ前にプレイしたなぁという感じだったし続編の発売がされるような気配は一切なかったので、本当に突然という感じでした。おそらくみんなそうだったんじゃないかなぁ。

 

主人公であるリンゴの情報が出てきて、ずいぶんポップなデザインだなぁと思ったり、公式サイトで公開される仲間キャラクターや敵のデザインを見て「なんか派手だけど、線が細いデザインであまり好みじゃないなぁ。特にサイゾーとかいかにも寝返りそうなキャラクターデザインじゃん...」とか思ったりしました。

 

 

まあ信頼と実績のアトラスゲームだし、予約して買うか。という割と最初の驚きからするとちょっと落ち着きすぎた着地でソフトの予約をしました。

 

リンゴちゃん、最高

ゲームをプレイして多分大体の人が、開始5分くらいでリンゴの虜になるんじゃないか。事実、私は虜になった。世界崩壊の危機に際して人工知能Aionから分離して派遣された存在な訳だけれど、いかにも「人工知能でございます。私は全知全能であるので人間どもは私の思考による判断結果に全て従え」という感じではなくてもっと純粋な存在(その代わり知性レベルは高い)。人間とは何か?を生まれ落ちてどんどん理解しようとするような柔軟な存在。ルールがあってあまりにそれを逸脱するのはダメだけど、その範疇でなんとか工夫しようとする。雨の気配を肌で感じたり、食事をしてモノを味わうなど今までAionとしては一切感じることのなかった感覚に面白さを覚えるところなど、見ていて楽しい。

 

何よりリンゴの持つリーダーシップについては、現実の自分の仕事をする上でも見習いたくなるところが多い。リンゴ以外のメンバーはそれぞれ元いた所属組織がそもそも対立していたり、どこにも所属しないフリーな立場だったりして方向性がバラバラ。方向性がバラバラなのは仕方ないにしても、当然みんなそれぞれ考え方もバラバラなのでそれらをまとめ上げてチームを一つにするというのは想像以上に大変。特にサマナーと呼ばれる彼らは何か一つのボタンのかけ違いによって「死」が身近な職業なので、雑な思考じゃ誰もリーダーに従わないし、チームがまとまるわけもない。

 

そのあたり、リンゴは(会話選択肢にもよるが)現実的かつ実現可能であり、対処すべき優先度をよく考え、メンバーへの叱咤・激励、またユーモアのある会話で盛り上げていたと思う。凛とした態度での敵への対応をすることも多く、これまでプレイしたゲームの中でもかなりキャラクターとしてかっこよかったように思う。もしこれが未熟な少年キャラが主人公だったりすると、「なんだって・・・?」「何が目的なんだ?!」「やめろー!」「お前らの思い通りにはさせないぞ!」などと幼稚なセリフを聞かされ続ける羽目になっていたはず。

 

 

それと、今回のSH2はプレイヤー=主人公という従来のSHのスタイルではなく、ストーリーを第三者の視点で眺めるタイプのゲームスタイルだ。ただ、プレイする中で色々な選択肢が登場するので、そこはプレイヤーが選択することで物語を分岐させることができるため、あまり違和感はなかった。

 

バトルシステムについて

特筆すべきなのが、「プレスターンバトル」ではなくなったこと。真・女神転生3から導入されてその後のメガテンシリーズやペルソナシリーズでも導入されているこのバトルシステムは、非常にシンプルながら奥行きのあるバトルを展開できるシステム。バトル中に敵・パーティの弱点になるような攻撃やクリティカルヒットをすると敵・パーティ側の攻撃回数が増える、というもの。

 

割と導入されてから長いこと経ってたので、メガテン(ペルソナ)シリーズ=プレスターンバトル、というイメージにもなっていたけど、今回のSH2ではそれは採用されなかった。代わりにパーティ側の攻撃が弱点、クリティカルになると仲魔がスタックされて攻撃ターン終わりにスタックされた仲魔による一斉攻撃がされる、というシステムになった。どちらかというとパーティ側に有利なシステムになった、という感じ。敵側の攻撃がたとえパーティの弱点になるような攻撃だったとしても敵側から一斉攻撃をされるような仕組みではないので。

 

これを人によっては「シンプルかつ爽快感が増した」となるだろうし、シビアな戦いを好む人は「難易度が下がった」というかもしれない。私はどちらかというと前者のタイプなので、バトルのシンプルさと一斉攻撃の爽快感があってとても良かった。

 

このシステム、サバトシステムというのだけど、スタックされる仲間が増えるとサバト発動前の仲間大集合シーンが本当に不穏で怖くてかっこいい。また、一斉攻撃するだけではなく追撃も発動することがあり(追撃パターンは様々。HP回復やMP吸収など色々ある)、いろんなバリエーションが楽しめる。

 

これでも控えめなメンツ

また今回のSH2ではパーティメンバーはそれぞれ悪魔を召喚して戦うスタイルになっている。ペルソナチックだけど、ペルソナの場合主人公は様々な悪魔を召喚できるいわゆるワイルドカードという存在だった。そして仲間はそれぞれ固有のペルソナ(悪魔)を召喚して戦うというスタイル。SH2ではパーティ全員がワイルドカードというようなスタイルなので、メンバー全員に固有悪魔は存在しない。

 

なので、バトル時は(COMPの設定にもよるけど)バトル開始時に召喚していた悪魔をパーティ間で入れ替えたりできる。通常時も誰にどの悪魔を召喚して装備?させるかを自由に決められる。仲魔の設定もだいぶ過去作と違うデザインになっている。

 

主人公以外のパーティメンバーは固有の悪魔であるべき?というところからスタートして「別に固有じゃなくてもいいんじゃないの?」という新しいデザインの提案だったと思う。そもそも前作では、主人公がスプーキーズとは別に仲魔と共に一人だけでダンジョン攻略してストーリーを進めていたので、そういう仕組みだったかもしれない。SH2では主人公、そしてそのほかに一緒に戦う人間の仲間がいる、という大きな違いがある。

 

 

登場キャラクターについて

ネガティブなことを言うと、最初に登場キャラクターを見たときは、ファーストインプレッションでも書いたけれどそれぞれのキャラクターデザインはなんかあまり好みじゃなかった。特に前作SHのスプーキーズの面々のファッションなんかが割と現実的だったので、アロウとサイゾーのファッションが奇抜というかちょっと幼稚なファッションに見えて「うわぁ」と思ってしまった。サイゾーなんかは「ギザ歯」「目カクレ」のトリッキーなデザインで、いかにも「途中で裏切り、もしくは最初からスパイ的な存在」だと思って、なんか嫌だなぁと感じてた。

 

アロウくん

サイゾーくん

だけど、それらのネガティブな印象はプレイすることと声優さんの演技でほぼ払拭された(アロウのファッションのダサさは最後まで)。アロウは見た目からは意外なほど冷静で落ち着いた性格で、どちらというと控えめなタイプだったし、サイゾーは飄々としていながらも、ユニークな性格でパーティを盛り上げるタイプだった。彼らとリンゴとの会話はとても楽しかったし、見飽きなかった。アロウとミレディは元々の所属組織が対立していたこともあって、犬猿の仲だけれども意外とお似合いの二人なんじゃないかって思えるくらいだんだん関係性が変化したりして、ちょっとほのぼの見ていた。ミレディは声もスタイルもセクシーだったので一押しのキャラです。

 

フィグというもうひとりのAionエージェントも可愛かった。戦闘には直接参加しないサポート側のキャラクターだったんだけど、普段のいかにもなお固い会話とたまに見せる動揺した姿とか、戦闘をサポートするための遠隔操作用ドローンのミミのお茶目なデザインとかとても良い。

 

ミミ(かわいい)

 

登場キャラでプレイ中になんか嫌だなぁと思うようなキャラがいなかったので、それはこのゲームが自分には合ってたということだったんだと思います。というかアトラスゲームでそういうことないんですけどね。それぞれみんな個性があって好き。

 

 

最後に

難易度NORMALモードで、総プレイ時間70時間ちょっと。悪魔全書の取得率70%くらいで、エクストラダンジョンであるソウルマトリクスは4階層まで全員走破したけど、5階層目まではやってない、というすごーく中途半端だったけどクリアしちゃいました。周回プレイすれば全員のソウルマトリクスは走破できるようですけど、ストーリーが気になっちゃって・・・。クリア後、リンゴたちと一緒にソウルハッカーズ世界を冒険することができなくなるのはすごく寂しくなりました。それくらい楽しかった。

 

前作ソウルハッカーズとはまた違ったアプローチの本作。確かにソウルにハックしてた。前作はハッキングとかVRとかの方面でSFというかサイバーパンクしてました。今作はどちらかというと現実世界(ちょっと違うけど)と地続きの世界でそこまでサイバーパンク的な感じではなかったですけど、リンゴという存在そのものがサイバーな存在で十分かな〜という感じ。前作はどちらかというとダークな世界観(3Dダンジョンだった、ということも大きい気がする)だったんですが、本作はポップさが割とあるので、メガテンシリーズ、ペルソナシリーズ自体が初めてという人でもとっつきやすさがある気がする。

 

アトラスゲームでいうと、SH2の前に真・女神転生5をプレイしているのですが、それとは本当に全くシナリオの作りが違っていて、差別化されているな〜と思いました。もちろんペルソナのジュブナイル感とも違うし。

 

なんでアトラスの作るRPGはこんなに面白いんだろう。悪魔合体でどの悪魔を作り出そうか悩むのがすごく楽しい!

 

今回初めて仲魔にできたクルスーニクなど。ダーキニーのモーションがなんか艶かしかった。

 

 

頼りになる人がいる限り本気出せない問題

昔からずっとタイトル通りのマインドだった

 

例えば、仕事上で何かしらのアドバイスや最終的なチェックをしてもらう相手がいたとして、ある程度仕事を進めてから方針の相談をしたり仕事内容の精査をしてもらうことが多い。この「相談」「内容の精査」という部分。正直いうと自分自身の仕事をする上でだいぶ精神的な甘えになっている気がしてる。

 

  • この方向性でいいか自分じゃ判断できないけど、ある程度進んだところで相談すればいいや
  • この内容で足りてるのか不足してるのか自分じゃわからないけど、内容のチェックをしてもらうからそこでFIXしちゃえばいいや

 

「最終的な判断を相手にさせる」という自分自身で判断するということの放棄。「最終的な判断をしたのはあなたである」、という相手に責任を負わせるような感覚。仕事の方向性が合っているかや内容のチェックをしてもらうこと自体は間違えていないと思う。見当違いの内容であるとか、認識誤りがあったままでは意味がないから。ただ、意識の問題として「最終的な判断を相手にさせる」ことが常習的になってくると、方向性や内容のチェックを自身で行うことができなくなると思う。自分で気づいたことじゃなくて指摘されたことって、その時は「あぁそうか!」となるけど、知識や経験として蓄積されにくいんですよね。

 

この自分で思考することを放棄する問題、相談する相手や最終チェックをしてる相手がずっといるという前提にあればまだいいですけど、人の入れ替わりだったり今のコロナ禍であれば急に入院等でその相手がしばらく不在になることもあります。そうなった時に「思考を放棄し続けてきた人」は頼る相手がいなくなるわけです。

 

では、そうならないためにどうすれば良いだろうか?考えて仕事をすること。それしかない。と思う。考えるというのは頭の中で一人で結論を出す、ということではなく、そこらじゅうに散らばってる関連するドキュメントを読んで仕様や要件を理解把握し、仕様や要件について把握している人に聞いたりすることで、自分の作業や判断が間違っていないかどうかを確認すること。これしかない。

 

本来当然それくらいやってるよ〜〜

 

という仕事がちゃんと出来る人は素晴らしい。ただ、私は非常に怠惰なので、そのあたりのことをすっ飛ばしていることが多い(今これを書いてて改めてわかった)。すっ飛ばした上で最終確認者にチェックしてもらっている。怠惰というかなんていうか...

 

でもこういう甘えも「頼りになる人がいるから」発生している。何らかの要因でその頼りになる人がいなくなったら?そうしたら今まで怠けていた作業をせざるを得なくなる。つまり本気を出すということ。「最初からちゃんとやれよ!」という声が聞こえてきそう。そうなんですよね...だからうだつが上がらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メタルマックスワイルドウエスト開発中止発表について

なんとなく「2022年発売予定のわりに続報がないな」とは思っていた。とはいえ急に情報が津波にように押し寄せてくる場合もあるので「そういう可能性はない」と思っていた。しかし、現実はシビアである。メタルマックスワイルドウエストの開発中止のアナウンスが届いてしまった。

 

 

開発中止の理由の内容は、”2022年の発売を目指し、開発を進めて参りましたが、現在の開発状況等を勘案し”とのこと...そうか...思った以上に開発が進まなかったか...。私はゲーム業界にいたことはないけれど、IT業界はそこそこ長いこといるので、プロジェクトが頓挫したところを見たこともあるし、経験したこともある。プロジェクトが頓挫する原因は本当に様々だ。

 

「こんなことが原因でプロジェクトが頓挫したのだろう」と揶揄するのも野暮だし何より虚しいだけなのでここではそういうことはしないが、本当にただただ悲しい。この感じ、懐かしい(語弊があるけど)のは、メタルマックスのオールドファンなら誰しも「メタルマックスワイルドアイズ(仮)」を思い出すからだろう。

 

ドリームキャストから発売予定だったが、ワイルドアイズも諸事情で開発中止になってしまったメタルマックスのシリーズだ。これは発売元のアスキーが経営難となり「外部事象はストップします」ということで、ほぼ完成していたが結局ダメになってしまった。


当時、ドリームキャスト本体を持っていなかったけどメタルマックスワイルドアイズが発売されたらそのタイミングで買おうと思っていた。ワイルドアイズ発売前にすでにドリームキャストを用意して待っていたファンもいたと聞く。ファミ通なんかのゲーム情報誌(当時はネットはまだ普及前だったので、雑誌がただ一つの情報源)で、ワイルドアイズの情報ページに興奮していたのを覚えている。

 

それとテレビ東京伊集院光MCのゲーム情報番組でも発売前ソフトの情報として流れたことがあった。めちゃくちゃワクワクしたのを覚えている。メタルマックストークイベントではさらにフィールドを駆ける戦車なんかの映像も流してくれた。壇上のミヤ王たちはで「こんなこともあったね」とトークしてくれていたのに。2度とこんな悲しいことは起きないと思っていた。

 

 

今やゲーム一本開発するのにも莫大なお金がかかる時代だ。PS3の時代くらいから「開発費高騰」が特に言われるようになった気がする。正直PS1時代くらいまでは、いろんなメーカーがゲーム開発に参入していたけど、PS2からPS3にかけてどんどん参入障壁が高くなってきて、今じゃほとんど大博打の世界になってきてしまった。開発はできるかもだけど発売して10万本売れたってペイできるかどうかわからない。ユーザの目はどんどん厳しくなって、ちょっとしたことで「クソゲー」という烙印が押される時代。ネット検索した時に「ゲームタイトル」のサジェストに「クソゲー」とすぐについてしまう。ゲームが発売されてすぐに実況プレイヤーが動画サイトにプレイ動画を上げてしまうし(これには賛否両論ある。実況プレイによって興味を引くユーザーが出て、実際に購入にまで至る場合もあるので。ただ、私はRPGアドベンチャーゲームなんかのシナリオを知ってしまったら意味がないのではないか、と思ってしまうので批判的な立場です。)、どんどんメーカーサイドにとって厳しい状況になってしまっている。

 

しかもよく言われる通り、ゲーム以外の娯楽が多々あり、ゲーム自体の魅力が落ちていっている現状。その点、ニンテンドーはすごいな、と思う。出すソフト出すソフトで数百万本をポンと売ってしまう。残念ながら私はポケモン系ゲームに食指が動かないタイプなので、どのあたりが数百万本売れる仕組みなのかわかっていないけど。

 

話が横道に行ってしまった。メタルマックスの話に戻るけど、今回ワイルドウエストが開発中止になったこと、それ自体は「仕方ない」という気持ち。シリーズが完全に死んだわけではないし、ワイルドアイズからしばらくしてから「メタルサーガ」が発売されることになったこともあるし、実際まだ「メタルサーガ叛逆ノ狼火」は発売を控えている状況!このメタルマックス本家のピンチに毎回ヒーローのように颯爽と現れるのがメタルサーガシリーズという。

 

発売はいつになるかまだアナウンスはないけど、「発売予定」というだけで十分なのだ。コロナ禍ということもあり、開発それ自体も色々とハードな部分があると思いますが、サクセスのメタルサーガチームの皆さんは健康に気をつけて、頑張ってください!

 

 

はぁ〜〜。しかし、寂しい。ミヤ王や24Freamの友野Dの気持ちを慮ると切ない気持ちになってしまう。ミヤ王からすれば2回目の開発中止だからね(メタルマックスシリーズに限る)。大丈夫かなぁ。

 


この記事、全面的に共感できるわけじゃないけど、所々納得できる文章がある。特に「客観視できてない」という部分。MM4のパッケージやアニメーション(これは、開発側の問題なのかちょっとわからないけど)、メタルマックスゼノリボーンにおけるキャラデザの変更とか(イメージボードの人がキャラクターの方まで関わったけど、明らかにキャラデザに慣れてない感じが見えた)。

 

そして、そうかメタルドッグスは24Framesが借金して作ってるのか。なんとか開発費くらい回収できていればいいけれども・・・!ちゃんとリミテッドエディションで買ってあげれば良かった・・・。メタルドッグス自体はゲームとして本当に面白かったので、もっと売れてほしい。

 

 

 

 

【老害のはじまり】最近の自分を振り返ってみた

最近の自分は本当に不甲斐ないことが多い。とにかくしょぼい。干支一周分くらい下の年齢のチームメンバーのいう正論にやり込まれるのが悔しくて「それはウチの今までのやり方ではないですね」などととにかく反論している。最初から「反対」のスタンス。全く建設的ではないし、そうやってなんらかの意見に対して「批判めいた意見」を出すことで「考えて発言してる感」を出そうとしている。「さすがベテラン」とでも思って欲しいのか。欲しいのだろう。

 

正直イライラしてるのは確か。何せことあるごとに「このやり方の方がぶっちゃけいいと思うんですよね」というように効率的なのかちょっと微妙ではあるが、それらしい意見が出続けることに。それまでのやり方をただ踏襲しているだけの自分が馬鹿にされているように感じてしまう。

 

なんでこんな非効率なやり方で仕事してたの?

 

と暗に言われているように感じてしまう。もしかしたらその方が本当に効率的かもしれない。効率的かもしれないが、品質の犠牲があるのかもしれない。そのあたりが判断つかないので、とりあえず「でも・・・」などと批判の論調からスタートしてしまう。会話しつつ「不毛だな」とは思うのだけれども止められない。短気なのでこういう話になると「あ”?!」という言葉を発してしまいそうになるのがやばい。発してしまったら負けである。

 

相手を言い負かしたいわけではないが、どうしても素直に「そのやり方でやろう」といえない自分がいる。だって何も考えてないみたいだから。「このようにやり方を変えようと思います」と意見を言われることに簡単に首を縦にすることは楽だけど、それだと結局何も考えてないことになってしまうように思える。間違えてるわけでもなさそうだが、本当にそれでいいのだろうか?と思案してみる。パッと指摘できるようなことに気づくことができればいいのだけど、頭の回転が良くないので何も気づかないし閃かない。そうなると本来は意見を特に出せるわけではないはずだが、それだと立場がないので「とりあえず反対意見」といった感じ。全く情けない。反対意見も中身がないので、本来の話の横道に逸れてしまうこともしばしば。何をやっているのか・・・。

 

これはプライドの問題なのだろうか?ここでいうプライド、つまり誇りとはなんだ?何がその誇りを汚すというのだろうか。この現場で3年近くやってきた誇り?最初の1年は今見たら失笑もののテストケースを書いてきたのに?その後2年目までは、テストチームのリーダーになってプロジェクトに携わったものの仕様に関する理解不足が多すぎて、テストケース自体は使い物にならなかったのに?伝わらない外部レビューを繰り返してきたのに?テストケースの期待値に「XXXが正しく表示していること」などと曖昧な記載をしてきたくせに?

 

そんな経験年数だけの誇りなんて大事にしてどうするのだろう。それよりむしろ「そういうやり方もあったのか」と気づかせてくれたことの方が大きいのでは?効率的にテストを設計するには?ということを考えるきっかけになったのではないか?これまでの2年より、「効率的なやり方」を特に重視する考えを持つ若いメンバーが入ってきたここ最近の1年の方がよっぽど色々と身についていると思わないだろうか。確かに「効率」だけを考えるのは全く100%正しいわけでもないし、雰囲気で設計してる部分もあるので、全面的に「OK」とすべきではないかもしれないけど。今が自分が一皮剥けるチャンスなんじゃないだろうか。

 

悔しいから、もっと成長できるように頑張るぞ!