設計書レビューが苦手な人が克服する方法
人前で話すことが苦手である。
大人数の前で何かを話さなくてはいけないとき、例えば新任の挨拶のように内容がなくても問題ないようなものから、事前に準備をして行う成果の発表を行うようなものまでほとんど全て、苦手である。
一般的な「対話」は苦手というよりはどちらかと好きな部類なので、あくまで1対多という状況で話をすることが苦手なのだと思う。
自分のレビュー下手に気づかない(気づかないようにしていた)
実はエンジニアとして働き始めてすぐに、設計書やテストケースのレビュー時に、なんとなく「なんかおかしい」とは感じてはいた。 ただ、あまり頻繁に実施することもなかったので、その時の違和感は時間の経過とともに風化してしまっていた。ただ、しこりとして残っていたのは確かだと思う。
そして今になってテストケースの設計レビューを頻繁に行うようになって、「なんか変だな」という違和感というか心の引っ掛かりというかそういうものが時間の経過で風化する前に、また別の設計レビューがあり、違和感が確信に変わった。
自分のレビューって「グダグダになること多いな・・・」ということに。
それまでも違和感としてずっとあったはあったが、普段の会話とかでは問題ないし、人前で何かスピーチする機会もないので、気づかないというか気づかないようにしていたのだと思うけど、さすがに2週間に1回の頻度でレビューを実施していれば嫌でも気づかざるを得ない。
どうしてグダグダになるのか
ドキュメントは揃っているし、完璧ではないにしろ仕様は頭に入っている。それでもいざレビューとなるとなぜか話がぐちゃぐちゃになって、結果としてレビューがグダグダになる。
今まで特にグダグダになった時のレビューを振り返ってみる
- やたら早口
- レビュー対象が広範囲にわたる場合に、要点を説明しない
- 「〜と思う」「〜はず」などの曖昧な表現を多用する
- 特にレビュー時に確認しておきたい箇所と、サラッと流してもいいような箇所を同じレベルで話してしまう
- 周りの沈黙が恐ろしくなって、余計なことを言ってしまう
これらが混ざり合った感じのレビューになっている気がする。もし自分がレビュアーなら「聞きにくいし理解しにくいレビューだなぁ」と感じると思う。特に早口になるのは一種の精神的な防御態勢に入っていると思う。早口で話すことで、要点をボカすというか「なんとなく合っているだろう」と思ってもらいたい、というか...そんな姿勢でレビューしても意味ないのに。
また、レビュー時に概要を説明しないでいきなり本題というかドキュメントの内容を説明しようとしている。例えば「今回のシステム改修の要件は○○なので、確認観点としては□□と△△です。」というような説明をしないで「□□と△△と■■をチェックして、▲▲の確認もします」というようにレビューを進めてしまう。確かに確認する個所ではあるので間違いではないが、主語がない長台詞のようで何をするためのものなのか理解を妨げる。
「〜と思います」などの曖昧な表現それ自体は会話として別にNGということでもないが、「〜なので、こうです」という断定口調に比べるとやはり印象が良くない。というか口癖になってるので、それが悪影響を及ぼしているのだと思う。
1〜10まで全ての内容を一通り説明しようとするので、その中で重要なものがぼやける。例えばログイン画面とログイン成功画面があるシステムにおいて、重要なのはログインのID項目とパスワード入力項目、ログインするボタンと認証成功時に表示されるログイン成功画面、ログインNGの時のメッセージなどだと思うが入力エリアの表示位置やサイズ、色、などまで全部説明しているようなもの。
元営業してた癖が抜けないのか、対面相手が無言でいる「間」に弱い。どうしてもその間を埋めたくて余計なことを喋ってしまったりする。レビューの場で必要ないのに「〜ですよね?」とつい質問してしまったり(レビュアーが複数いる場合に誰に質問しているのか不明な場合も多い)。
どうしたら改善できるか
とりあえず、今の自分のやってる失敗を逆にしてレビューしてみたらいいんじゃないだろうか。
- 早口 → ある程度ゆっくり喋る
- 要点を説明しないで始める → レビューのポイントとなる要点を説明する
- 曖昧な表現を多用する → 断定口調&「〜ですね」という話し方にしてみる
- 全部同じレベルで話す → 飛ばしてもいいところは「〜なので飛ばします」と説明する。必要なら指摘が入るはず。
- 沈黙に耐えきれず余計なことを言う → 沈黙は「同意状態にある」「特に指摘が見つからない」ということだと認識する
そもそも仕様が頭に入りきれてないとか、不明点がある場合は失敗の可能性が高いので、事前に確認しておくとかすることも大事。
次回以降のレビューでは以上のことを気をつけて、レビューに臨みたいと思います。
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