底辺過ぎてちょっとビビる

26歳からIT業界にいるエンジニアが、まったく成長できてないことを確認するブログ。備忘録的に使いたいとも考えています。

【工数】ソフトウェアテストのコスト

最近QAチーム内でテスト実施前に「見積もり」を提出し、その見積もりが妥当かどうか検証するステップが作業として盛り込まれた。正確にはこれまでも実施にかかる工数は提出していたが、手計算による簡易すぎるものだったので工数の妥当性についてある程度正確性を出そう、ということでプロジェクト単位でシートを作成し始めたという感じ。

 

実はこれまで「見積もり」という作業に関わったことが一度もなかった。大体「この日から作業を開始して、この日までに終わらせてください」という作業指示のもとプログラミングやテストなどを実施してきていて、プロジェクトの全体像を把握することがなかった(下流工程エンジニアかつ底辺SESエンジニアならではです)。

 

そして、実際に見積もり作業を実施して

 

「大体設計に1人日かかるなぁ。設計のバッファに0.3人日として、実施に3人日、バグ修正確認も必要なのと何かしら作業の停滞があることも考慮して0.5人日を実施バッファに取りましょう。設計バッファの0.3を0.5として計算して、合わせて5.0人日がこのプロジェクトにおけるQA工数です」

 

というような報告をドキュメントで提出している。大体提出した通りに見積もりが通るのだけど、後から要件追加などがあったりして再提出することもある。実際に見積もり作業(小さなプロジェクト単位で見積もりしてるので、計算対象が多くないというのもかなりあるが)をしてみて、そこまでヘヴィな作業ではないのかもしれないというのが実感だ。

 

あくまで自社プロダクトに対する見積もりなので、例え見積もりと実績に乖離があっても実施者に何かペナルティがあるわけではない。これが対外的な見積もりになるとまた話は違ってくるのだろうが・・・(1億でシステム受注して、実際かかったコストが受注費用を超えてしまい大赤字になった、とかIT業界の悲しい話とかでたまに聞く)

 

タイトルから逸脱した話が延々続いているが、何が言いたいかというと、見積もりって結局「このプロジェクトに対してQAするとこのくらいコストがかかりますよ」ということを明示していく作業のことなのだ。

 

例えばWEBページのデザイン改修プロジェクトで、そのデザイン改修されたものがリリースされたとしてもそれ自体は何も収益をあげるものではないのに見積もりしてみたら工数がとんでもなくかかった、とかいうのが割とあるなと傍目に感じていたが、よく考えたらとんでもないことになっているということにさっき気づいた。

 

複数ページにまたがってデザイン修正が入ったとして、それぞれのページに対してテストを実施するとなると案外工数がかかるものだが、例えばそのテストに対してQAから「トータルで10人日かかります」というような見積もりが出たとして、10人日という数字自体にインパクトはあまり感じないが、月に80万円の予算で外注としてQAエンジニアを雇っていた場合、そのエンジニアの1ヶ月の稼働が20日程度として10人日なので丁度半分。つまり80万円の半分40万円がそのプロジェクトのQAにかかるコストになるということである。

 

40万円...これを大きいコスト捉えるか妥当と捉えるかは正直なんとも言い難い。

 

じゃあ、コストがかかり過ぎているのでテスト実施を半分にしましょう、というのは品質担保とのトレードオフになるのでそれはまた別の判断が必要になる(まさに予算との兼ね合い)。

 

かかる工数を実際のお金に換算してみるとちょっと怖くなる。大体今のQAチームには10名弱人員がいるので、月に800万円くらいコストがかかっている計算になる。年間で1億円である。1億!それだけコストをかけてしっかり品質の検証することを期待されてるわけですので、頑張らないとダメだと改めて思った。

 

というのも、あまりコストがかかりすぎる、ということになれば自社でQAチームを持たずに外注でええやんという話になりなりかねないためだ。それだけはなんとしても避けたい。

 

それから直接のテスト業務だけでコストがかかるわけではない、というのは理解すべきことだと思う。ミーティングだって工数だと理解しないとだめ。時給換算して1H5000円の社員が10人が1時間ミーティングしたらそれだけで5万円かかる。5万円のミーティングだぞ!

 

 

 

ザ・ゴール

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