底辺過ぎてちょっとビビる

26歳からIT業界にいるエンジニアが、まったく成長できてないことを確認するブログ。備忘録的に使いたいとも考えています。

【ゲーム感想】ペルソナ5ロイヤル(ペルソナ5R)をプレイしました

今、日本で一番おもしろいRPGシリーズではないか、と個人的に思っているペルソナシリーズのペルソナ5Rをプレイしました。購入したのは3年前くらいで、当時なぜかストーリーの10月頃に途中でやめてしまっていてしばらく放置していたものを、最初から再開した感じです。大体ストーリーの大筋を知っているとプレイしていても驚きがないので作業的になりがちなんですが、細部はほぼ忘れていたのでストーリーは普通に楽しめました。さすがに3年前の内容は記憶にない...

 

最後までクリアしたので(多分ベストエンディング)、レビューというか感想を書いていきたいのですが、例の如く物語の根幹にせまるようなネタバレは無しの方向で記事を書いていきます。

 

今回は「怪盗」がテーマ

 

オープニングのカジノシーンでいきなりテンションが上がる。BGMになっている「Life will change」のノリの良さも手伝って、「あ、これは面白いゲームなんだ」と印象付ける。主人公と謎のメンバーとのやりとりが緊迫感を煽り、「今どういう状況?」と若干混乱しつつも話は進んでいく。主人公の逃走経路を塞ぐように出てくる敵を蹴散らし、どんどん脱出経路を進んでいくのだけど、最後の最後で思ってもみない結末になってしまうので、さらに混乱する。

 

オープニングからなかなかスリリングなストーリーが展開されて、ペルソナ3とも4とも全く違う匂いを感じる。

 

現実世界を舞台にしたRPGはシンプルに楽しい

今回のストーリーの舞台は、東京都が中心となっていて、馴染みのある街を日常パートで駆け回る。三軒茶屋、渋谷、新宿、原宿、代々木、吉祥寺、中野、浅草...。三軒茶屋は四軒茶屋とか微妙に名称をフィクション設定にしてる場所もあるけど、町並みは現実のそれぞれの街を再現しているので、歩き回るだけで楽しい。

 

3は臨海都市(モデルはお台場ぽい)、4は地方都市(モデルは山梨県のとある街ぽい)でゲーム中では特にはっきりわかるような感じではなかったけど、5はそうではない。渋谷の駅前だけじゃなくて、銀座線やJR山手線などの駅構内とかしぶちかなどのショッピングモール、センター街とかの再現度が非常に高くて、驚いた。

 

センター街入口あたり

完全フィクションのファンタジー世界とかSF世界の街を歩き回るのも面白いんだけど、現実世界を再現している場合って見知った街であると余計に興奮しませんか?

 

個人的には夜に訪れたスカイツリーから眺められる夜景が美しくて、特に良かった。よくデートで使わせてもらいました。hahaha

占い師さんと一緒に

 

現実世界を再現してると、「聖地巡礼」なんていう楽しみも出てくるじゃないですか。三軒茶屋の路地を歩き回って、喫茶ルブラン見つけてみたいですよね。P5Rで追加された吉祥寺も、おまけ的な追加ではなく割としっかり街が再現されててよかった。行列のできるお惣菜屋さんも再現されてましたね。

 

ストーリーに関して

ネタバレになるので、あまり言えないんですけど、なんとなく予想してた部分と予想を裏切られる展開とが入り混じってすごく面白かった。

 

怪盗団結成して世直しを始めていってだんだん世間から認知されていく流れと、世間の評価が上がりきったところで一気に落とされるところ、これはなんとなく予想がついてました。名声が欲しいわけじゃないんだけど、熱に浮かされる怪盗団の幼稚な部分(特に竜二)とか見ててハラハラしてました。実際自分が怪盗団のメンバーだったらどうだっただろう?ニュースやネットで話題になってて評価されていれば、天狗になってたかもしれないな。特に高校生くらいの多感な時期には。

 

話は戻るんですが、最初の頃の佐倉そうじろうに邪険に扱われるの結構プレイしてて心にくるものがあった。暴行罪なんて冤罪なのに、レッテル貼られたらそれを覆すのは本当に大変。しばらく真面目にしてたって、ちょっと道を外れたことしたら「やっぱりこいつは暴行するようなやつなんだ」って評価が戻ってしまう。操作してるだけなのに、こんな感情になるなんて、ちょっとナーバスすぎるかな。マスターとはだんだん関係性が良くなってきて、コーヒーとかカレーとか作り方を教えてもらうようになったりして絆が深まっていくんですが、ある程度まではドキドキしながら会話してた気がする。

 

モルガナに関して

キャラクターボイス大谷育江さんですごくよかったですね

 

モルガナがいたからP5Rはすごく明るかった。彼がいるといないとじゃ大違いだった気がする。というのも怪盗団のメンバーって癖揃いで、ちょっとしたことですぐに喧嘩し出すので!だいたいリュージから始まるんだけど...

 

かっこよくて可愛いモルガナちゃん

 

P5Rプレイの前にカプコンの大神っていうアクションゲームプレイしてたんですが、そこでもイッスンっていう相棒みたいなキャラが登場するんですね。今までずっと一緒にいたのにある事情からイッスンがプレイヤーの前からいなくなるんですけど、それが想像以上に寂しくて。

 

イッスン。虫サイズの大きさ。態度はでかい。

これまでいつもそばにいて、何かとリアクションを取ってくれたりしてくれた存在がいなくなることの寂しさを強く感じたんですが、モルガナもある場面でいなくなるんですけど、すっごく寂しくて。いつだって主人公のカバンにすっぽりハマっていつでもどこでも一緒だったのに。自室にいるときに「明日に備えてもう寝ようぜ」とか何か主人公がアクションとった時なんかのツッコミだったり何でもかんでもリアクションくれたのがモルガナだったわけですが、それが一切なくなるのはほんと空虚だった。

 

怪盗団メンバーについて

まず、メンバー云々の先にアジトというものの存在がよかった。

 

序盤は学校の屋上がいわゆるアジトとして使われるのですが、場所が渋谷駅の通路に移った後、最終的に主人公の居候先の部屋がアジトになって、怪盗団が集まる様子は非常に良かったです。なんか屋根裏部屋の雰囲気も相まって、本当に秘密基地のような感じで。

狭そうに見えて、高校生が7人いてもゆったりしてるのがすごい

怪盗団のメンバーたちについては本当に現代的な高校生って感じでジェネレーションギャップは感じながら、本質は自分達の世代と大きく変わってないのかな、と思いつつ眺めていました。ペルソナ4のメンバーたちに比べると都会で生活している、という違いがありますが、彼らよりもちょっと特殊な家庭環境にあるメンバーが多かったように思います。特に世相を写している感じがしました。

 

両親が揃ってない家庭を持つキャラクターが割といて、それはもう標準なのか?というレベル。いずれ性自認が身体と異なるキャラクターとか出て来そうですね。あんまりそういった要素まで入れなくていいと思ってますが...声のでかいそっち方面の意見は無視してほしいですね。

 

しかし、ペルソナに出てくるキャラクターって設定というか人間性がリアルだと思うんですよね。不良っぽい子も真面目っぽい子もいかにも役割をふられただけのキャラクターじゃなくて、ちゃんと血が通ってる感じがする。長所も短所も混ぜこぜの一人の人間って感じでその一面だけ見てどうこう言いたくない感じ。これは未プレイのペルソナ1女神異聞録とペルソナ2を除いてプレイしてる3から持ってる印象なんですけど。

 

幼稚さ、という意味では登場人物ほぼ高校生で見た目は大人っぽいですが、子供なので当たり前なんですけどね。むしろその幼さは大人なら躊躇しちゃうことにも勢いよく関わっていける。ただ現実の世界の話なので、無茶をしてしまうと警察が関わって来てしまう。そのへんの難しさは現代の日本を舞台にしていることでの面白さだと思います。

 

ネタバレなし、という宣言をした都合上それぞれのキャラクターについて深掘りして話ができないのですが、好きか嫌いかでいうと嫌いなタイプの人間なんですけども途中から加入する「彼」には救われて欲しかった。というのが感想になります。

 

 

システムについて

今作は久々に悪魔会話が復活して、悪魔との会話も楽しめました。序盤は悪魔会話でスカウトした悪魔を育てつつ進めるんですが、1回の戦闘で手に入る経験値は多くないので、よほど集中的に育てるんじゃないと悪魔ってあまり成長しないんですよね。なので、パレスで仲間にした悪魔と同種の悪魔と戦闘を繰り返して、その悪魔自身への経験値をとにかくたくさん積む、ということをずっとやってました。時間がかかってしょうがない...

 

せめて一回の戦闘で仲魔悪魔の全てに経験値が入るようであれば楽だったんですけど、それはアトラスの「長時間プレイしてもらうための施策」だったのかな、と睨んでいます。短時間でプレイされてすぐに中古市場に流れてしまうことを阻止するために、というか。

 

バトルシステムに関しても大変よく練られていたと思います。メガテン3から導入されたウィークポイントを攻撃した際の既存システムはそのままに、怪盗団のチームワークとか絆を端的によく表した「タッチ」による連携システムは非常に面白かった。コマンドRPGのバトルなのに、どんどん攻撃役が切り替わる踊るようなスピーディーさも表現できていると感じます。

 

パレス再突入時も、セーフルームへの直接移動が可能だったのはユーザーフレンドリーでしたね。予告状送付後はパレスの警戒度が限界まで上がるので、即最終セーフルームに移動した後でボス戦に突入するプレイスタイルでした。

 

 

 

全体的な感想

3をプレイした時は3が、4をプレイした時は4が、それぞれベストRPGに感じたのだけど、5Rをプレイした今は3や4を超えて面白いRPGだったと思う。もちろん3や4でそれぞれ5にはないいいところがあるのだけど、システムやグラフィックなどが徐々にブラッシュアップされた結果、最新作が最も面白く感じる。もちろんプレイした人によって感想は異なるだろうが・・・

 

特に5Rは5に追加エピソードがあるので元々ボリュームのあるゲーム内容がさらに厚みを増している。だらだらプレイしてしまうので総プレイ時間が簡単に100時間を超える。コスパ?という意味では非常に高いのがペルソナ5Rなんである。

 

今回クリア段階では関わりを持てるすべてのキャラクターとの相性はマックスまでいきませんでした。なので、本当の意味での完全なベストエンディングを迎えたわけではないんですが、プレイ時間的に「もうそろそろいい加減クリアしていいだろう」という思いが出てきてクリアしちゃいました(ゲームシステム的に日時制限があり思ったタイミイングで相性を上げられるわけではないけど)。

 

グラフィックに関していうと、ある程度の到達点まできた感じは受ける。これ以上リアリティを追求するのであればUNREALエンジンを導入することになるのだろうけど(今もすでに使われている?)、今でもすでにある程度の圧倒感があるので、新作が出たとしても「グラフィックが向上したなぁ」という驚きは少ないかもしれない。

 

4(PSVita)→5(PS3)だったので明らかなハードによる表現できる差が大きかったってのはあったと思うので。6がもし出るとしたら・・・どのハードになるのか今から気になるところです。

 

また、悪魔一人一人にかかる描画コストが大きくなるにつれ、登場できる悪魔数に限界がきているのは気になるところです。3DSメガテン4では数百体〜千体近くの悪魔が登場できましたが、ペルソナの場合、3Dグラフィックで描画せざるを得ない関係上多くのバリエーションを登場させることがコスト的に難しくなってる。登場悪魔もだいたい同じ悪魔で半分くらい固定されている気もする。

 

このへん、なんとも言えないんですが、一部悪魔に関しては刷新してほしいような気持ちが若干あります。どうでしょう?

 

ペルソナ3リローデッドも楽しみではあります

 

 

【ゲーム感想】デビルサマナーソウルハッカーズ2をプレイしました

セガサターンで「ソウルハッカーズ」が1997年に発売されて25年の時が経ち、2022年にまさかの続編の発売に驚いたソウルハッカーズ2(以下、SH2と略します)をプレイしました。NORMALモードでクリアしました。

 

例によって、クリアしたからといって物語のネタバレになるような内容の記事にしないつもりですが、多少エッセンスは漏れちゃうかもしれません。感想をざっくりいうとSH2は面白いRPGでした。

 

 

リンゴとフィグ

 

ファーストインプレッション(発売前)

ちょっと時間はプレイ前に巻き戻って、ソウルハッカーズ2が発売される!という情報が出てた時点になります。ネットでは最初に謎のSNSアカウントが出現しました。人工知能が「人類の情報を色々と収集する目的でさまざまな質問を行い、その結果をYouTubeで発表する」、というような内容だったと思います。なんだろうと思ってリプライを返したりYouTubeを見たりしたような。

 

そこからしばらくしてそのアカウントはSH2に登場するAionという情報知性体とでもいう感じの存在で、SH2が発売される、という情報につながったと思います。

 

え?ソウルハッカーズ2が発売されるの?!ととても驚きました。私がプレイしたソウルハッカーズはDSでリメイク発売されたもので2012年以降でしたが、それでもだいぶ前にプレイしたなぁという感じだったし続編の発売がされるような気配は一切なかったので、本当に突然という感じでした。おそらくみんなそうだったんじゃないかなぁ。

 

主人公であるリンゴの情報が出てきて、ずいぶんポップなデザインだなぁと思ったり、公式サイトで公開される仲間キャラクターや敵のデザインを見て「なんか派手だけど、線が細いデザインであまり好みじゃないなぁ。特にサイゾーとかいかにも寝返りそうなキャラクターデザインじゃん...」とか思ったりしました。

 

 

まあ信頼と実績のアトラスゲームだし、予約して買うか。という割と最初の驚きからするとちょっと落ち着きすぎた着地でソフトの予約をしました。

 

リンゴちゃん、最高

ゲームをプレイして多分大体の人が、開始5分くらいでリンゴの虜になるんじゃないか。事実、私は虜になった。世界崩壊の危機に際して人工知能Aionから分離して派遣された存在な訳だけれど、いかにも「人工知能でございます。私は全知全能であるので人間どもは私の思考による判断結果に全て従え」という感じではなくてもっと純粋な存在(その代わり知性レベルは高い)。人間とは何か?を生まれ落ちてどんどん理解しようとするような柔軟な存在。ルールがあってあまりにそれを逸脱するのはダメだけど、その範疇でなんとか工夫しようとする。雨の気配を肌で感じたり、食事をしてモノを味わうなど今までAionとしては一切感じることのなかった感覚に面白さを覚えるところなど、見ていて楽しい。

 

何よりリンゴの持つリーダーシップについては、現実の自分の仕事をする上でも見習いたくなるところが多い。リンゴ以外のメンバーはそれぞれ元いた所属組織がそもそも対立していたり、どこにも所属しないフリーな立場だったりして方向性がバラバラ。方向性がバラバラなのは仕方ないにしても、当然みんなそれぞれ考え方もバラバラなのでそれらをまとめ上げてチームを一つにするというのは想像以上に大変。特にサマナーと呼ばれる彼らは何か一つのボタンのかけ違いによって「死」が身近な職業なので、雑な思考じゃ誰もリーダーに従わないし、チームがまとまるわけもない。

 

そのあたり、リンゴは(会話選択肢にもよるが)現実的かつ実現可能であり、対処すべき優先度をよく考え、メンバーへの叱咤・激励、またユーモアのある会話で盛り上げていたと思う。凛とした態度での敵への対応をすることも多く、これまでプレイしたゲームの中でもかなりキャラクターとしてかっこよかったように思う。もしこれが未熟な少年キャラが主人公だったりすると、「なんだって・・・?」「何が目的なんだ?!」「やめろー!」「お前らの思い通りにはさせないぞ!」などと幼稚なセリフを聞かされ続ける羽目になっていたはず。

 

 

それと、今回のSH2はプレイヤー=主人公という従来のSHのスタイルではなく、ストーリーを第三者の視点で眺めるタイプのゲームスタイルだ。ただ、プレイする中で色々な選択肢が登場するので、そこはプレイヤーが選択することで物語を分岐させることができるため、あまり違和感はなかった。

 

バトルシステムについて

特筆すべきなのが、「プレスターンバトル」ではなくなったこと。真・女神転生3から導入されてその後のメガテンシリーズやペルソナシリーズでも導入されているこのバトルシステムは、非常にシンプルながら奥行きのあるバトルを展開できるシステム。バトル中に敵・パーティの弱点になるような攻撃やクリティカルヒットをすると敵・パーティ側の攻撃回数が増える、というもの。

 

割と導入されてから長いこと経ってたので、メガテン(ペルソナ)シリーズ=プレスターンバトル、というイメージにもなっていたけど、今回のSH2ではそれは採用されなかった。代わりにパーティ側の攻撃が弱点、クリティカルになると仲魔がスタックされて攻撃ターン終わりにスタックされた仲魔による一斉攻撃がされる、というシステムになった。どちらかというとパーティ側に有利なシステムになった、という感じ。敵側の攻撃がたとえパーティの弱点になるような攻撃だったとしても敵側から一斉攻撃をされるような仕組みではないので。

 

これを人によっては「シンプルかつ爽快感が増した」となるだろうし、シビアな戦いを好む人は「難易度が下がった」というかもしれない。私はどちらかというと前者のタイプなので、バトルのシンプルさと一斉攻撃の爽快感があってとても良かった。

 

このシステム、サバトシステムというのだけど、スタックされる仲間が増えるとサバト発動前の仲間大集合シーンが本当に不穏で怖くてかっこいい。また、一斉攻撃するだけではなく追撃も発動することがあり(追撃パターンは様々。HP回復やMP吸収など色々ある)、いろんなバリエーションが楽しめる。

 

これでも控えめなメンツ

また今回のSH2ではパーティメンバーはそれぞれ悪魔を召喚して戦うスタイルになっている。ペルソナチックだけど、ペルソナの場合主人公は様々な悪魔を召喚できるいわゆるワイルドカードという存在だった。そして仲間はそれぞれ固有のペルソナ(悪魔)を召喚して戦うというスタイル。SH2ではパーティ全員がワイルドカードというようなスタイルなので、メンバー全員に固有悪魔は存在しない。

 

なので、バトル時は(COMPの設定にもよるけど)バトル開始時に召喚していた悪魔をパーティ間で入れ替えたりできる。通常時も誰にどの悪魔を召喚して装備?させるかを自由に決められる。仲魔の設定もだいぶ過去作と違うデザインになっている。

 

主人公以外のパーティメンバーは固有の悪魔であるべき?というところからスタートして「別に固有じゃなくてもいいんじゃないの?」という新しいデザインの提案だったと思う。そもそも前作では、主人公がスプーキーズとは別に仲魔と共に一人だけでダンジョン攻略してストーリーを進めていたので、そういう仕組みだったかもしれない。SH2では主人公、そしてそのほかに一緒に戦う人間の仲間がいる、という大きな違いがある。

 

 

登場キャラクターについて

ネガティブなことを言うと、最初に登場キャラクターを見たときは、ファーストインプレッションでも書いたけれどそれぞれのキャラクターデザインはなんかあまり好みじゃなかった。特に前作SHのスプーキーズの面々のファッションなんかが割と現実的だったので、アロウとサイゾーのファッションが奇抜というかちょっと幼稚なファッションに見えて「うわぁ」と思ってしまった。サイゾーなんかは「ギザ歯」「目カクレ」のトリッキーなデザインで、いかにも「途中で裏切り、もしくは最初からスパイ的な存在」だと思って、なんか嫌だなぁと感じてた。

 

アロウくん

サイゾーくん

だけど、それらのネガティブな印象はプレイすることと声優さんの演技でほぼ払拭された(アロウのファッションのダサさは最後まで)。アロウは見た目からは意外なほど冷静で落ち着いた性格で、どちらというと控えめなタイプだったし、サイゾーは飄々としていながらも、ユニークな性格でパーティを盛り上げるタイプだった。彼らとリンゴとの会話はとても楽しかったし、見飽きなかった。アロウとミレディは元々の所属組織が対立していたこともあって、犬猿の仲だけれども意外とお似合いの二人なんじゃないかって思えるくらいだんだん関係性が変化したりして、ちょっとほのぼの見ていた。ミレディは声もスタイルもセクシーだったので一押しのキャラです。

 

フィグというもうひとりのAionエージェントも可愛かった。戦闘には直接参加しないサポート側のキャラクターだったんだけど、普段のいかにもなお固い会話とたまに見せる動揺した姿とか、戦闘をサポートするための遠隔操作用ドローンのミミのお茶目なデザインとかとても良い。

 

ミミ(かわいい)

 

登場キャラでプレイ中になんか嫌だなぁと思うようなキャラがいなかったので、それはこのゲームが自分には合ってたということだったんだと思います。というかアトラスゲームでそういうことないんですけどね。それぞれみんな個性があって好き。

 

 

最後に

難易度NORMALモードで、総プレイ時間70時間ちょっと。悪魔全書の取得率70%くらいで、エクストラダンジョンであるソウルマトリクスは4階層まで全員走破したけど、5階層目まではやってない、というすごーく中途半端だったけどクリアしちゃいました。周回プレイすれば全員のソウルマトリクスは走破できるようですけど、ストーリーが気になっちゃって・・・。クリア後、リンゴたちと一緒にソウルハッカーズ世界を冒険することができなくなるのはすごく寂しくなりました。それくらい楽しかった。

 

前作ソウルハッカーズとはまた違ったアプローチの本作。確かにソウルにハックしてた。前作はハッキングとかVRとかの方面でSFというかサイバーパンクしてました。今作はどちらかというと現実世界(ちょっと違うけど)と地続きの世界でそこまでサイバーパンク的な感じではなかったですけど、リンゴという存在そのものがサイバーな存在で十分かな〜という感じ。前作はどちらかというとダークな世界観(3Dダンジョンだった、ということも大きい気がする)だったんですが、本作はポップさが割とあるので、メガテンシリーズ、ペルソナシリーズ自体が初めてという人でもとっつきやすさがある気がする。

 

アトラスゲームでいうと、SH2の前に真・女神転生5をプレイしているのですが、それとは本当に全くシナリオの作りが違っていて、差別化されているな〜と思いました。もちろんペルソナのジュブナイル感とも違うし。

 

なんでアトラスの作るRPGはこんなに面白いんだろう。悪魔合体でどの悪魔を作り出そうか悩むのがすごく楽しい!

 

今回初めて仲魔にできたクルスーニクなど。ダーキニーのモーションがなんか艶かしかった。

 

 

【ゲーム感想】探偵神宮寺三郎シリーズの「ダイダロス:ジ・アウェイクニング・オブ・ゴールデンジャズ」をプレイしました

久々の据え置き機での神宮寺三郎シリーズの新作、ということで結構期待していた「ダイダロス:ジ・アウェイクニング・オブ・ゴールデンジャズ」をプレイしました。

 

アドベンチャーゲームなので当然ストーリーに関する話はできないけれど、システム面とかゲームの作り全体に対するふわっとした感想くらいなら述べても問題ないかな〜と思うのでつらつら書いていきたいと思います。と言ってもまだ序盤のシナリオしかクリアしてないので、全体的な感想は語れないので、参考程度に読んでいただければ。

 

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ダイダロス:ジ・アウェイクニング・オブ・ゴールデンジャズ

 

探偵神宮寺三郎のイメージとはかけ離れたシナリオ

今作「ダイダロス(どういう意味かはまだわからない)〜」は神宮寺三郎の幼少期から青年期までの話で、いわゆるアナザーストーリーと言ってもいい感じ。いつもの神宮寺三郎は「陽の当たらない探偵家業」「昼と夜で顔を変える新宿という街」「いつものタバコ」というちょっと(大人という意味の)アダルトなムードが特徴的で、そして舞い込んでくる数々の依頼を調査していく上での人間模様を楽しむゲーム、といった感じがある。しかし、ダイダロスはまだその神宮寺三郎になる前というか、どうして彼が今のような名探偵になっていったのかを知れる作品、という印象を持った。

 

 

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幼少期の神宮寺。かわいい。

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そして青年期の神宮寺。ハンサム。

 

シナリオの1番目は幼少期の神宮寺が参加したキャンプ(サマースクール)で起きた事件を追体験する、という内容で当然彼はまだ推理の途中でタバコを吸ったりしない。

 

特徴的なゲームシステム

今作ではいくつか新しいシステムが導入されている。

  • 思考の樹
  • スタンスチェンジシステム

 

思考の樹は、いわば証言や証拠となる物証などをそれぞれ繋ぎ合わせて、情報の整理を行い、最終的に果実(=推理結果)として導き出すためのシステム。本来頭の中で行う情報の整理をビジュアル的に表現したもの、といったところ。

 

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情報整理の結果、果実が実りました

 

スタンスチェンジシステムは、情報を得るための会話をどうやって繋いでいくかを選択肢から選ぶようなイメージ。例えば会話をする相手の心理状態などによって脅すのか宥めるのかを選択肢から的確なものを選ぶことで、情報が得られたり失敗したりするイメージ。今作では、会話の選択肢によっては相手が逆上してしまいゲームオーバーになることもあるので、大事な場面では慎重に選択する必要がある。

 

システム名は馴染みがないが、システムとしては目新しさは正直ないかな、という。探偵もののアドベンチャーなら情報整理は何らかの形で行うし、会話によって相手の態度や発言が変わるというのは昔からあるし。

 

メインの会話画面について

実写の風景を使った背景を360度見渡せるデザインになっているのが面白い。今までのアドベンチャーだと部屋の一部分を眺めて、そこからポイントを調査するような仕組みが多かったが、今作では背景全てをぐるっと見渡せるので臨場感がある。

 

実写を取り込んで作っているので、正直ゲーム的な意味で言えば面白さはないが、リアリティをぐっと上げるのに効果的な感じはしている。ただ、人物は2Dのキャラクターがそのまま配置されて描かれているので、背景とキャラクターの乖離が発生している感は否めない。キャラクターがそこに置かれた人物のパネルに見えてしまうというか...

 

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3Dでも良かったのでは?

 

この実写背景と2Dのパネルっぽいキャラクターの違和感はシナリオ中ずっと拭えなくて、ゲームへの没入感を削いでいた。実写背景は写真そのままではなく、解像度を落として若干イラスト風にはしているものの、どうしてもキャラクターとの次元の差は如何ともし難い。気にならないプレイヤーもいるだろうが、自分はダメだった。

 

開発費の中でも特にアドベンチャーの場合「背景」にかかるコストは割合として低くないというのはプレイしていたらわかる。背景に一番お金がかかるのではなかろうか....場面が変わるたびに専用の背景を用意しなくてはいけないし、コストはかかるのに使い捨てになる背景もたくさんあるだろう。実写を取り込めば、「作画」という部分をだいぶ端折れる。つまり「コスト削減の手段としての背景実写取り込み」という、そういう部分も見えてくる感じ(穿った見方すぎだろうか)。ただRPGなど他のゲームジャンルに比べれば比較的コストがかからないジャンルであろうアドベンチャーゲームなので、しっかり作り込んでほしかったとも思う。何せアドベチャーは没入感が大事なので。

 

 

シナリオ1を終えての感想

まだ一つのシナリオを終えただけなので、このゲームの全体像はまだ見えてこない。ただ、手触りとしてはつかめた感じ。一人称視点の古き良きゲームシステムのアドベンチャーなので、やっぱりドラマの見せ方がどうかという部分が肝になると思う。私自身は神宮寺三郎シリーズのファンということもあるので、キャラクターに対する愛着もあるからプレイしていて楽しいが、新規のプレーヤーからはどういう感想になるだろうか。

 

オーソドックスな探偵モノのアドベンチャーは以前からあるけれど、できればシナリオ以外でも驚きや新しい体験をさせて欲しいなぁというのが本音。今作でいうと、今まで通り「コマンド総当たりしていればいつの間にか事件解決」ということにはなってないので、会話の選択もゲーム性が出てきているので、そこをもう一歩進めて欲しいかな。

 

ファミコンの時代には表現できなかったことを、新しいゲーム機でなら表現できるはずなので、そこを頑張って欲しい。

 

 

 

【ゲーム感想】真女神転生3ノクターンHDリマスターをプレイしました

かつてPS2で発売された真女神転生3ノクターン(以下メガテン3)がHDリマスターになって発売されました。

 

真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER - 公式サイト

 

PS2の発売当時はまだメガテン自体に馴染みがなかったことやちょっと敷居の高いイメージがあったことなどから手を出していませんでした。しかし、ペルソナ3をプレイしたことで、メガテンシリーズへの扉が開かれて、その後はソウルハッカーズメガテン4、ストレンジジャーニー、ペルソナ4ペルソナ5とどんどんアトラスゲーに手を出巣ようになってきました。どれもクセはありますが、面白いのがすごい。

 

ある程度アトラスゲーを遊んでいると、過去に発売されたソフトにも興味がいきます。PS2で言えば今回のメガテン3や葛葉ライドウシリーズなど...ソフトは探せば売ってるのにプレイ環境がない(実際PS2本体自体は手に入れるのは容易ですが、PS2とTVを繋げるのが面倒というのが大きい)。中古ゲームソフトショップで指をくわえて見るだけでしたが、今回はありがたいことにHDで帰ってきました。メガテン3の場合、事情はよく知りませんがソフト単体でもプレミアになっていたので余計嬉しいことでした。

 

 

まだ10時間もプレイしてませんが、そのインプレッション的な感想を書いていきたいと思います。ネタバレはなしの内容です。

 

いきなり不穏な始まり

ゲーム開始直後に謎の女性の独白からスタートするメガテン3...プレイヤーはゲームの主人公であるキャラクターに名前を設定し、この女性の名前も入力することから始まる。よくわからないままゲームをそのまま進めると、プレイヤーは現代の東京メトロ代々木公園駅に到着している。こんなありふれたところからメガテン3の物語は開幕するのであった...

 

その後なんやかんやあり、「東京」が死んでしまった世界に放り込まれたプレイヤー。正直何を目的にすればいいのかはあまりきっちりと提示されているわけではないが、「この世界がどうなってるのか?」ってのはめちゃくちゃ興味深いので、とりあえず荒れ果てた荒涼とした世界に一歩踏み出すのだ...

 

メガテンはペルソナとはやっぱり違うな、と最初の30分くらいで感じる。

 

 

グラフィックとか

割とグラフィックは本当にPS2のHD化といった感じで、特別目を見張るようなものではないが「ゲームってこのくらいで十分なんじゃないないの?」という気もしなくもない。ここは議論が起きそうなので、あまり語りたくないのだけど、「グラフィックもゲームの一部」であることは確かなので、グラフィックに凝っている=ゲームとしてレベルが高い、というのも事実だと思う。

 

イベントシーンで挟まれるムービーは、美麗です。

 

ゲーム本編とか

大体「今やること」「次やること」が明示されるので、「何すればいいんだっけ?」にはならない。ゲーム中にNPCとの会話や実際に指示されるなどして方向性がわかるので。ただ、システム的に「どこどこへ行くこと」「なになにを手に入れること」というようなクエスト形式で表示されたりすることはないので、ゲームをしばらく放置した後で再プレイとなった場合は混乱するかもしれない。

 

自分で進む方向性を決めるタイプのRPGではないけど、あまりやらされている感はないな、と思ってプレイしている。いわゆるお使いプレイが少ないせいだろうか?これがドラクエだと「アイテムを取ってきてくれ」とかそんなクエストばかりで、勇者というよりほとんど便利屋じゃねーか、と思ってしまうんだけどメガテン3の場合そういう印象が少ない。

 

また今回の舞台は東京全体となっているのだけど、東京全体が一つの大きなMAPになっているわけではなく、エリアごとに区切られていて、それらをダンジョンだったり輪転鼓という装置を使って移動するスタイル。なので、東京という都市を知らなくても迷うことはない。ただ、馴染みのあるロケーションがダンジョンや街になってるのを見るのは楽しい。

 

登場キャラクターも多くない上に、常にそばにいるわけでも会話が頻繁にあるわけでもないので、基本は孤独だ。もちろん仲魔の悪魔たちは大勢いるのだけど、個別に会話するシステムがあるわけでもない。会話は街やダンジョン内にいる精霊的な存在になっている過去の住民たちや悪魔たちがメインなのだけど、イベント単位で会話内容が変わったりするので、話しかけてみるのが楽しい。

 

会話を楽しむ、というとペルソナシリーズが浮かぶけど、ペルソナとは完全に違う方向性だということははっきりしている。

  

バトルなど

最初はお供に連れて行ける悪魔たちもそんなに多くはないが、シナリオが進むにつれてだんだん増えていく。今回のメガテン3では、悪魔は成長しそれぞれ個性を伸ばしていくシステムになっている。発売後しばらく実装されていなかったが、Ver 1.02から悪魔合体の時に、自由にスキルの入れ替えができるようになってものすごく便利になった。

 

これが実装されるまで、任意の希望するスキルが悪魔に継承されるまで何度も何度も合体を繰り返したプレイヤーも多かったのではないだろうか。

 

バトルもオート設定の時にテンポアップされ、ただでさえ快適なバトルがさらに快適になったのですごくプレイ環境がいいです。とりあえずほどほどの悪魔レベルやスキル設定でも今のところ(多分中盤〜終盤にかかってる)何度やっても勝てないボスとかはいないです。力押し一辺倒、というわけでもないですけど「この悪魔で、このスキル持ちじゃないとクリアできない」というような難易度ではないのでRPG初心者でもプレイできます。

 

終わりに

前からずっとプレイしてみたかったメガテン3。いざプレイしてみると本当に面白くて最高のゲームです。悪魔たちの3Dデザインも凝っていてかっこいいし、登場キャラクターたちの不穏なキャラクター性も唯一無二といった感じでとてもクールです。当然PS2のゲームが元になっているので、グラフィック部分は特別目を見張るようなことはありませんが、「PS2時代のゲームなのに、こんなに綺麗なの?」と驚く部分の方が多いです。

 

見慣れた街が崩壊している姿を見るのはSF好きとしてはたまらないものがありますし、ダンジョンは広い上にギミックが凝ってるので歯応えがあります。

 

日本のRPGが至高、という時代からずいぶん経ってしまい、最近は海外性のRPGが逆に主流になってきましたが、こんな時代にあってもアトラスの作るRPGにハズレなし!というのを改めて実感できました。

 

ちなみに私はPS4版を買いましたが、PSVitaを持っていると離れたところでもリモートプレイが出来て非常に快適です。

 

 

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真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER 公式パーフェクトガイド
 

 

 

 

【雑記】ドラゴンクエストはなぜ面白いのか

 

いきなり余談

先日、2020年5月24日にメタルマックスゼノリボーンの発売前にyoutubeニコニコ動画トークイベントが行われたので視聴した。ニコ動のプレミアム会員の方はタイムシフトで視聴することが可能なので、未視聴の方はぜひ!

 

ニコ生のタイムシフトページ

 

そこでスタッフの友野ディレクター(以下友野D)がゲームシステムや世界観とか熱く語るのを聞くと、ゲーム作り上げることは本当に命を削るような作業なのでは?と感じた。

 

ドラクエって

そこでふと思ったのが、「ドラクエってなんか堀井雄二がゲームシステムとか熱弁することってあったっけ?」ということ。自分が見てないだけなのかもしれないですけど、新作発表会の場とかで「ここが新しいシステムです!」とか「今までのドラクエとこんな違いがありますよ!」というようなPRって特に聞いたことがない気がする。

 

どちらかというと「キャラクターは〜」「映像が〜」というような表面上の話に終始するような感じ。当然シナリオについてはネタバレになってしまうので話せないことが多いとは思うけど、ストーリーが過去作と同じなわけないのでそれは聞いてもしょうがない部分だし...

 

つまり新作のドラクエには過去のドラクエにない新しい要素を誰も期待してないってことなのだろうか?

 

ドラクエは変わりばえしない?

おそらくそれは全く違って、シリーズごとに新しいゲームシステムをドラクエは導入してきている。

 

  • 2ではパーティという概念を初めて導入した
  • 3では職業・転職というシステムを導入した
  • 4では章立てというシナリオ構成とパーティキャラの人格付け
  • 5では敵モンスターを仲間にできるシステムを導入した
  • 6は3の延長のような感じ
  • 7は斬新なCGムービーでファンを驚かせた
  • 8は完全3Dグラフィックへの移行に伴い、擬似オープンワールドのようなフィールドで新境地を開拓
  • 9は携帯機ということを活かした通信での地図の受け渡し(最初の方でプレイやめちゃいました)システム導入
  • 10はオンラインマルチプレイに対応(未プレイ)
  • 11は8の延長のような感じだが、ドラクエ6ライクなドット絵主体のバージョンと最新グラフィックバージョンの2バージョンで遊べる

 

ドラクエ2から最新作11まで少なからずRPGとしてスタンダードになりそうなゲームシステムを導入している。他のRPGですでに導入されていたものを参考にしているケースもあるのかもしれないが(モンスターを仲間するシステム、というのはメガテンが最初ぽい)、ゲームとしてうまくシステムに組み込んでプレイヤーを楽しませる要素になっていると思う。

 

見直してみれば非常にシンプルなことばかりで、あまり複雑な要素は入れないようにしている感じもする。このあたりが堀井雄二のゲーム作りなのだろうか?

 

 ゲームデザインドラクエ1ですでに完成されていた

有名な話だけど、ドラクエは1の時点でかなりゲームデザインとして完成されていたと言われている。

 

参考

ドラゴンクエストはなぜ面白いのか ―最高傑作から学ぶゲームデザイン技術― 

ドラゴンクエストを進めるにあたってプレイヤーが知っておくべき情報は、クリア条件である竜王をたおす」ということだけなので、このほんの数秒の説明だけで、プレイヤーはゲームの目的を理解し、その目的に向かって大陸を冒険することになります。 

 

電源を入れてカセットを挿し、オープニングが始まってすぐにプレイヤーは「何をするべきなのか」という目的が提示される。そして王様の部屋の中でプレイに関しての基本操作を自然に身に付けるという仕組み。

 

ドラクエ1はアクションを5つ覚えればゲームをクリアできます。

「宝箱を開ける」

「人に話しかけて情報を得る」

「かぎで扉を開ける」

「どうぐを使う(装備する)」

「階段から次のフロアに移動する」

これですべてです。

そして、これらのアクションはすべて、ゲーム開始直後の王の間でマスターできます。

 

最近のゲームはチュートリアルとしてゲーム内ゲームというような感じで、操作を覚えるための場が設けられていることがあるがドラクエ1ではプレイ中でそれをさせる。FCとPS4では出来ることの幅が違いすぎるので、一概に言えることではないがどちらがより自然か?という意味ではやはりドラクエ1に軍配が上がると思う。

 

この「最初の段階でプレイヤーに出来ること全てを身につけさせる」というのはドラクエの前にすでにスーパーマリオブラザーズでやっている。面白いゲームや後々までシリーズが続くゲームというのは「意味のあるゲームデザイン」がされているのだな、と改めて思う。

 

じゃあ最新作ではどうなんだ?という話だけど、ゲームデザインとしては割と特に尖ったところもないし、本当に8の延長っていう感じ。キャラクターやシナリオの好き嫌いはプレイヤーによってあるだろうけど(個人的には好き)、序盤から中盤にかけては相変わらず世界を救う使命を持った勇者(追われる身なので身分は明かせない)が、本来の自分を取り戻す旅をしながら街の人の困りごとを便利屋のように解決して回る、というのがほぼメインストーリーとなっていて、中盤で世界を滅ぼそうとする魔王という存在が提示されてやっと魔王を倒すことが主目的になる。

 

このあたりの大まかなストーリー展開は最新ゲーム機だから実現できることではないし、例えファミコンのゲームであっても実現可能なことだ。何ら特別なことはない。ではなぜそれでもドラクエは面白いゲームたり得るのだろうか?

 

すでに完成されたゲームだから面白い

ドラクエは4までの段階で、職業システムと転職システム、パーティキャラクターの個性化に成功していて、以降のシリーズにおいてはほぼそれらのバージョンアップとグラフィックの向上のみでゲームとして完成されていると思っている。

 

すでに完成されたゲームデザインになっているので、ドラクエの基本デザインさえ外さなければ、プレーヤーはたとえ目新しいゲームシステムがなくても(むしろない方が)安心して楽しめる、というわけだと思う。

 

おそらく次回作12でも11の延長のようなゲームが発売されるのではないだろうか。11ではほぼ今までのシリーズの集大成のようなエンディング(11のEDから3へ繋がるような展開を見せた。3はドラクエシリーズにおけるロト三部作の起点になる話)だったので、どうなるのか楽しみではある。

 

個人的なドラクエに対する不満

6以降の主人公キャラクターのデザインは気になる。ドラクエにおける不文律として「主人公=プレイヤー」というのがあって、そのためにキャラクター性も失ってしまっている気がしてならない。特に、6・8・11はややもすればモブキャラクターと言えるのではないかというくらい個性がない(6はかろうじて青髪なので若干目立つ感じではある。また9はプレーヤー自身がキャラクターデザインを設定できるため除外)。

 

これについては堀井雄二鳥山明すぎやまこういち対談鳥山明自身が「主人公のキャラクラーデザインはもうすでにパターンが尽きている」と語っている。

 

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堀井雄二が「主人公はプレイヤーなので個性は出せない」と言っている

 

この対談でも言っているが、脇役のキャラクターはどんどん個性を発揮していて魅力的になっているのに比べて主人公はどんどん影が薄くなっているのが気になる。以前このブログ内でもエントリーした記事で語ったが、「ドラクエはいつまで主人公=プレイヤー」を続けるつもりなのだろう・・・。

 

 

 

 

 

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